東出昌大:小日向文世&小手伸也と「コンフィデンスマンJP」語る 長澤まさみの魅力とは?

映画「コンフィデンスマンJP」について語った(左から)小手伸也さん、東出昌大さん、小日向文世さん
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映画「コンフィデンスマンJP」について語った(左から)小手伸也さん、東出昌大さん、小日向文世さん

 女優の長澤まさみさんが主演を務めた映画「コンフィデンスマンJP」(田中亮監督)が17日に公開された。2018年4月期にフジテレビ系“月9”枠で放送された連続ドラマの映画版で、連ドラに続き、古沢良太さんが脚本を担当。長澤さん演じる信用詐欺師(=コンフィデンスマン)のダー子の相棒である、ボクちゃん役の東出昌大さん、リチャード役の小日向文世さん、五十嵐役の小手伸也さんに、主演の長澤さんについて、それぞれが演じるキャラクターや香港ロケについて聞いた。

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 ◇映画版でスケールアップしたところは…

 壮大かつ奇想天外な計画で、欲望にまみれた人間たちから大金をだまし取る姿が痛快なシリーズが、映画版ではついに海外へ。小日向さんは興奮気味に「香港ロケがあるのはパワーアップ。外国に行って、どんなふうに話が広がるんだろうと思ったけど、試写を見て、ゴージャスだ!って」とスケールアップしたことを喜ぶ。

 隣で聞いていた小手さんは「構造も大きい。三つどもえというか、ドラマでは“オサカナ”(=ターゲット)を巡って僕らが試行錯誤していましたが、(映画では)三浦春馬さん演じるジェシーというライバルが現れ、オサカナの奪い合いをする。ドラマ本編にも、(ペテン師の)巣鴨キンタ・ギンコが出てきたけど、またちょっと違う、もっと大仕掛けなところがゴージャス」と映画ならではの魅力を語る。

 東出さんも「だましだまされ話が二転三転するので、最初(台本を)読んだ時は、『難しい』と思ったのですが、完成した映像を見ると、いい案配で分かりにくく、かつだまされて面白いというものになっていた」とストーリー展開を絶賛する。

 ◇香港ロケでの思い出は「部屋飲み」

 香港ロケでの思い出を聞くと、小日向さんが「全員がブルース・リーの格好をしているところが大好き」と切り出し、小手さんは「あそこはすごくうらやましかった。4人のブルース・リーのジャンプスーツを着たのを撮っている撮影クルー側に、僕ずっと私服で乗って見ていたんですけど、すごく楽しそうだった」とうらやましそう。すかさず東出さんが、「サモ・ハン・キンポー役で出てなかった?」とツッコミを入れ、笑いを誘った。

 撮影は昨年の夏ごろに行われたが、東出さんは「暑かった! でも、ホテルから見る夜景が、まあきれいでした」と話すと、小手さんも「部屋飲みした時、ホテルのベランダからの風景がすごく良かった。あの時、みんながそんなテンションが高くない状態で、なんとなく香港の夜景を眺めている瞬間が良かった」と同意する。

 部屋飲みの話題に、東出さんは「あの時のことは忘れない。人生において、『この瞬間忘れないんだろうな』って思う瞬間の一つでした」と話すも、小日向さんと小手さんの微妙な反応に気づき、「あれ俺、言い過ぎた? やっちゃったな」と苦笑い。

 小手さんは「そんな瞬間に、僕の顔に油性マジックでヒゲを描いたんだよ!」と反応すると、「そんな瞬間に小手さんが寝てるから書こうとしたら起きたので、『ちょっと寝ていてください』って、寝たふりさせてそのまま書いた」と東出さんは楽しそうに明かし、チームワークの良さを感じさせた。

 ◇主演・長澤まさみの魅力

 予告映像でも話題を集めていた、ボクちゃんがダー子に“告白”するシーンについて、小日向さんが「不思議とボクちゃんを応援したくなる。いまだに分からないのは、ボクちゃんはどこまで本気だったのかなって」と振ると、東出さんは「ボクちゃんの本心は分からない。ボクちゃんは回を重ねるごとに、どんどん分からなくなる。本当もうそも、かき消されるぐらいボクちゃんって恋愛に不向きで、不器用だなって改めて思った」としみじみと語る。

 小手さんはダー子に心酔する五十嵐を演じているが「『なぜ僕じゃないんだ』って、ずっとジェラシーだった。ダー子ちゃんありきなのに、ジェシーに持っていかれそうになるわ、ボクちゃんがひいきされているようになるわ、全然こっちを見てもらえない」と五十嵐の気持ちを代弁し、残念がる。

 そんな長澤さんの魅力について、小日向さんは「これだけはじけられる人は、なかなかいない。そのはじけ方が本当に楽しんでいる感じだし、自分の中で今一つ乗り切れない時は、徹底して乗り切るまで乗り切れる要素を探し続ける感じがすごい」と語る。聞いていた小手さんも「演技に対して、すごく真面目。妥協もしない。撮影に関して悩みがある時も、それをちゃんと明確に言語化して解決するという、厳しさも持っていると思いました」と絶賛する。

 そんな長澤さんについて、小日向さんが「ある重要なシーンで、エキストラの人たちに、『緊迫感のあるシーンなんだから』と熱心に直接演技について説明しているのを見た時は、ちょっとびっくりした」と真摯(しんし)な一面が垣間見られるエピソードを披露するも、東出さんから「そういう時、周りの人は気迫に息をのむのが普通なんですけど、小日向さんは面と向かって『怖い~』って(笑い)。びっくりした」と暴露されていた。

 (取材・文・撮影:遠藤政樹)

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