麒麟がくる:第2回はマムシの毒に注意? 見どころは「戦国オリジンの合戦」と「悪モックン」

2020年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」で斎藤道三を演じる本木雅弘さん (C)NHK
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2020年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」で斎藤道三を演じる本木雅弘さん (C)NHK

 俳優の長谷川博己さん主演で、1月19日にスタートした2020年のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」(総合、日曜午後8時ほか)。初回から松永久秀役の吉田鋼太郎さんをはじめ、イケオジ(イケてるオヤジ)が次々と登場し、視聴者を喜ばせたが、26日に放送される第2回「道三の罠(わな)」では斎藤道三役の本木雅弘さんが随所で存在感を発揮している。道三といえば「下剋上」の代名詞的存在で、「美濃のマムシ」と恐れられた男だが、まさに「マムシの毒に注意」といった活躍を見せる。

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 ◇関ケ原より50年前の戦い… 「原始的で、ヤクザの出入り感がある」?

 「麒麟がくる」は59作目の大河ドラマ。1991年放送の「太平記」などで知られる池端俊策さんのオリジナル脚本。若い頃、下剋上の代名詞・美濃の斎藤道三を主君として勇猛果敢に戦場を駆け抜け、その教えを胸に、やがて織田信長の盟友となり、多くの群雄と天下をめぐって争う智将・明智光秀が主人公。ドラマでは謎めいた光秀の前半生に光を当て、戦国の英傑たちの運命も描く、エネルギッシュな群像劇だ。

 第2回「道三の罠(わな)」は、京で知り合った医者の望月東庵(堺正章さん)と、東庵の助手の駒(門脇麦さん)を連れ、光秀(長谷川さん)が美濃へ帰ってくるところから始まる。その頃、美濃の国境には、侵略をもくろむ尾張の織田信秀の大軍が迫っていて、兵の数で美濃側の約5倍。多勢に無勢の中、籠城(ろうじょう)を決め込む道三に、光秀と道三の嫡男・高政(伊藤英明さん)は不満を抱くが、それこそが敵を欺く道三の作戦だった……と展開する。

 制作統括・落合将チーフプロデューサー(CP)も「戦国時代といえば合戦シーン」と言うように、斎藤軍と織田軍との合戦が大きな見どころとなる。戦国時代の合戦と聞くと「関ケ原の戦い」に代表される平原をイメージしがちだが、今回は珍しい市街戦。落合CPによると、「関ケ原より50年前の戦いなので、少し原始的。ヤクザの出入り感があるというか(笑い)」といい、さらに「日常的というか牧歌的。ある種ののんきさも出ていて、いわゆる戦国幕開け時の戦いってことで新鮮に見えるのでは」と予想する。

 第2回の合戦シーンは昨年10月、茨城にオープンセットを立てて、約1週間かけて撮影された。参加エキストラは両軍合わせて100人前後。日没や雨に悩まされながらもスタッフの地道な努力もあって完成に至った。落合CPも「岐阜の大河ドラマ館にミニチュアがありますから、見に行っていただければ、すごくよく分かると思います」とアピールしていた。

 ◇勇猛果敢な利政時代を本木雅弘が体現 緊張と緩和の使い分けも見事

 同回の主役は、サブタイトルにもある通り、本木さん演じる道三だ。道三といえば剃髪(ていはつ)した入道姿を思い浮かべがちだが、「若い頃の利政時代っていうのはあって、勇猛果敢で戦が得意でっていうのを、本木さんにはとても再現していただいている」と落合CPも感心する。

 自分(道三)との約束通りに名医(東庵)と鉄砲を手に美濃に戻ってきた光秀に対して、ケチっぷりを発揮し、ブラックユーモアたっぷりに無理難題をふっかけるシーンでの、緊張と緩和の使い分けも秀逸。さらに最終盤には恐ろしい「美濃のマムシ」の本性があらわになる場面も用意されていて、その「毒」にも注意が必要だ。

 落合CPも「“悪モックン”バージョンのすごさですよね。映画でもいつも使い分けている。テロリストの役とかもやっていますから。恐るべし、本木雅弘といった印象です」と語っていて、最後まで見逃せない。

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