俳優の長谷川博己さん主演のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」(総合、日曜午後8時ほか)第20回「家康への文」(5月31日放送)から、松平元康(徳川家康)役で風間俊介さんが登場する。家康を「とても多面的で面白い人物」と語る風間さんは、「現代から見た家康は、徳川幕府を開いた人物であり、たぬきであり、すごい人というイメージですけど、これはあくまで晩年の家康のイメージです。今演じている元康は、まだ何者でもないですし、立場が弱い武将ですから、晩年の家康からは逆算して考えないようにしています。晩年の家康に至るまでは何十年もかかりますし、小さい頃からそのイメージのまま、ということはありませんので、皆さんの持っている家康のイメージから、ギャップが出ればいいなと思っています」と意気込んでいる。
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元康(家康)は後の徳川幕府の創始者。幼少より、駿河の今川と尾張の織田の間で人質となり、母と離れて孤独な子供時代を過ごす。桶狭間の戦いで今川方として参戦するも敗退。だが、それを機に今川から独立。後に三河の戦国大名として信長と同盟を結ぶ。キャストビジュアルのキャッチコピーは「悲運の三河大名」で、これまで竹千代時代を岩田琉聖(りゅうせい)君、松平元信時代を池田優斗さんが演じてきた。
風間さんは「『麒麟がくる』の制作が決まったとき、一視聴者としてとても楽しみにしていたのですが、徳川家康役で出演が決まったと聞いて、大変驚きました。大河ドラマ出演は、(2018年の)『西郷どん』以来2作目ですが、大河ドラマへの憧れが強すぎるせいか、いまだにドキドキして、緊張し続けています」と明かす。
また、「松平元康が登場するということは、歴史が大きく動く瞬間でもあります。それぞれの武将の勢力図も変わっていきますので、ここからさらに面白くなると思います」とも予告し、「家康だけではなく、この時代の大きくうごめく流れが変わる瞬間に、皆さんぜひ一緒に立ち会っていただきたいと思います。今後シーンとしてあるかどうか分かりませんが、光秀と一緒に干し柿を食べるシーンをやりたいですね」と笑っていた。
「麒麟がくる」は59作目の大河ドラマ。1991年放送の「太平記」などで知られる池端俊策さんのオリジナル作。若いころ、下克上の代名詞・美濃の斎藤道三を主君として勇猛果敢に戦場を駆け抜けると、その教えを胸に、やがて織田信長のもとで、多くの群雄と天下を巡って争う智将・明智光秀が主人公。ドラマでは謎めいた光秀の前半生に光を当て、戦国の英傑たちの運命も描く、エネルギッシュな群像劇となっている。
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