窪田正孝さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「エール」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第86回が10月12日放送され、これまでの朝ドラではあまり描かれてこなかった“戦場”が登場する、第18週「戦場の歌」がスタートした。
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第86回は、音楽慰問のために裕一(窪田さん)が向かった先は、インド北東部のインパールを攻略する作戦が始まっていたビルマ(現ミャンマー)だった。裕一は戦況を聞くために毎日司令部を訪れるが、作戦が予定通りに進んでいないようで、前線に向かう命令がなかなか下りない。一方、音(二階堂ふみさん)は、まさ(菊池桃子さん)の病状が悪化したという浩二(佐久本宝さん)からの知らせもあり、華(根本真陽さん)を連れて福島に疎開する……という展開。ビルマに到着してからの裕一の、“独白”も印象的な回となった。
第18週を「裕一の自我の喪失、自分が信じていたものが全て崩壊していく」週と位置づける演出・脚本の吉田照幸さんは、同週の台本を「実際はコロナ(禍)前に一回、書いてあったのですが、(撮影休止期間が)2カ月あった中で、戦争の部分は書き直しました」と明かす。
具体的には「裕一の慰問のシーンも実際にはあって、現地で授業するみたいな明るいシーンもかなりありましたが、それを全部変えて、裕一の内面だけにフォーカスするっていうふうになりました」と説明。「裕一は自分の内面がよく分かっている人。なのに戦争になった瞬間に何も言わなくなった。その対比が、“言葉が出てこなくなる”という姿が映像的にも生きるんじゃないかって」と狙いを語っていた。
「エール」は、昭和という激動の時代に、人々の心に寄り添う曲を数々生み出した作曲家・古山裕一と、裕一の妻で、自らも歌手になる夢を追い続ける音の、音楽と共に生きる夫婦の物語。
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