俳優の長谷川博己さん主演のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」(総合、日曜午後8時ほか)で、織田信長(染谷将太さん)の妹・お市を演じる井本彩花さん。2017年8月に開催された「第15回全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリに輝き、同年に女優デビューした井本さんは、「麒麟がくる」が初の大河ドラマで、11月8日放送の第31回「逃げよ信長」に登場する。「大河ドラマや時代劇に出ることが、芸能界デビューさせていただいてからの大きな目標でもあったので、かなえることができてとてもうれしかったです」と明かす井本さんに撮影の様子などを聞いた。
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井本さんは2003年10月23日生まれ、京都府出身の17歳。人気マンガを実写化し、今年1月期に放送された連続ドラマ「女子高生の無駄づかい」(テレビ朝日系)の“マジョ”こと九条翡翠(くじょう・ひすい)役を記憶しているドラマファンも多いかもしれない。
8月に大河ドラマ出演が発表された際、「ツイッターでエゴサーチしました」という井本さんは、「すごく話題になっていて、同級生からLINEでメッセージをたくさんもらえて。『すごいね』とか『絶対、見るね』って書いてあってうれしかったです。あとは『マジョじゃん!』という声も多くて(笑い)。『マジョ』のイメージが強いのが意外だったのと、『麒麟がくる』では、お市として違った一面を見せることができたらなと思いました」と振り返る。
お市と言えば「戦国一の美女」と言われることも多い。また今回は「金ヶ崎の戦い」において、信長を裏切る浅井長政(あざい・ながまさ)の「妻」としてのお市を劇中で表現した。
時代こそ違えど、17歳の井本さんにとって妻役は未知の世界。台本上は「『……』が多かった」といい、「そこでお市はどう感じているのか。浅井が話すことに対して妻としてどうなのか、また信長の妹としてはどうなのか」をとにかく意識したという。
そこには兄妹愛と夫婦愛の“愛の違い”も含まれ、「監督からは一番大事なのは心と教わって。心から熱くなっていないと、表情にも出ないですし、逆に表情だけできていても、そこに心がないと視聴者には役の感情が伝わらない。しっかりと役を理解した上で演じないといけないってことを強く感じましたし、緊張もある中で、教わったことを出し切れた気がします」と充実感をにじませた。
役を通して、戦国を生きた女性の“芯の強さ”にも触れた井本さん。最後に「お市として心が伴った表情を見てほしいですし、デビューした頃からの成長も感じ取ってもらえたらうれしいです」とアピールしていた。
「麒麟がくる」は59作目の大河ドラマ。1991年放送の「太平記」などで知られる池端俊策さんのオリジナル作。ドラマでは謎めいた明智光秀(長谷川さん)の前半生に光を当て、戦国の英傑たちの運命も描く、エネルギッシュな群像劇となっている。
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