女優の浜辺美波さん主演の実写「賭ケグルイ」シリーズの新作映画「映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット」(英勉=はなぶさ・つとむ=監督)が公開中。2018年1月放送のテレビドラマ1期から、“愛すべきモブ”鈴井涼太役でシリーズを盛り上げているのが俳優の高杉真宙さんだ。キャリアの中で“最も長く”演じている鈴井役としての新たな挑戦、「ジャニーズWEST」の藤井流星さんらとの撮影エピソードなどを聞いた。
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「賭ケグルイ」は、マンガ誌「月刊ガンガンJOKER」(スクウェア・エニックス)で2014年3月から連載中の河本ほむらさん作、尚村透さん画の人気マンガが原作。勉強や運動ではなく駆け引き、読心術、勝負強さなどギャンブルの強さがすべてを決める私立百花王学園に、ギャンブル狂の謎多き転校生・蛇喰夢子(浜辺さん)が現れたことで、学園の階級制度に異変が起こる……というストーリー。2018年1月にテレビドラマ化され、ドラマ2期が2019年3月に放送。2019年5月には「映画 賭ケグルイ」も公開された。新作「映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット」は、かつて学園を追放されたすご腕のギャンブラー視鬼神真玄(しきがみ・まくろ、藤井さん)が舞い戻り、学園を混沌(こんとん)に陥れる……という展開。
高杉さん演じる鈴井は、ギャンブルの才はないながらも、夢子の親友としてつねにそばで寄り添い、支えている人物。ギャンブル狂が集う百花王学園において、唯一といっていいほど常識的な感覚の持ち主だ。高杉さんにとって、キャリアの中でも“最も長く”演じているのが鈴井役。約3年演じているが、「緊張感はずっと持っている」という。
「『賭ケグルイ』はキャストもスタッフもとても仲が良い現場ですが、ただ仲良しこよしっていうわけではなく、決めるときは決めないといけない。僕自身、基本的にどなたに対しても負けたくないっていう気持ちもあるのですが、緊張という感覚はずっとありますね」
前作(「映画 賭ケグルイ」)から約2年空いたが、鈴井の“感覚”はすぐに取り戻せたのだろうか。
「鈴井くんを忘れている感覚はどんどんなくなってはきましたが、今回は、割と時間がかかりました。それぞれリズム感の異なる癖の強いキャラクターがたくさんいる『賭ケグルイ』という作品で、それぞれのキャラクターに乗っかって合わせるのが鈴井くんの役割。特にラスボスのような会長の桃喰綺羅莉(ももばみ・きらり、池田エライザさん)や視鬼神との共演シーンが多かった今作では、そこのリズムをとるのに時間がかりました」
今作の見どころの一つが、夢子、鈴井、綺羅莉、視鬼神の四つ巴(どもえ)のギャンブルシーン。“モブ”だった鈴井が、夢子と共に強者と対決する。
「鈴井にとっても、僕にとっても新しい挑戦でした! やっぱり外で見ているのと、卓についているのでは緊張感がぜんぜん違いました、あの3人の迫力はやっぱりすごい……(笑い)。僕自身、ギャンブルのルールや、セリフを覚えるのは楽しかったです」
今作で、シリーズ初のミュージカル調の撮影にも挑戦した高杉さん。当該シーンで披露された鈴井と早乙女芽亜里(森川葵さん)のデュエットソング「開拓民の唄」は、映画の公開に先だって、各音楽サービスで配信もされた。高杉さんは「(あれは)難しさしかなかったですよ」と笑う。
「僕は歌が本当に苦手なので。まさかあれが配信されるなんて本当に思ってもいなかったです……。そのシーンを想像して、映画で楽しみに聞いていただけたらうれしいです。(出来は)いろんな技術を駆使して、キレイな仕上がりにしていただいているので100点ですね。ただ、僕としてはもうちょっと歌がうまくなりたいです……(笑い)」
映画のイベントで披露された撮影エピソードで、ファンの間で話題になっていたのが、これまで同シリーズのキャストと誰とも食事に行かなかったという高杉さんが、藤井さんと食事に行ったという話。イベントで、藤井さんが「(高杉さんと)食事に行った翌日、現場がざわついていて……」と語ると、浜辺さんも「思わず『え? 楽しかったですか?』と聞いてしまいました」と話していた。“事の真相”を聞いてみた。
「『賭ケグルイ』の現場は女性が多いので、男子たちは隅で固まっているんですよ(笑い)。その中で撮影期間中、それぞれ座る席が決まり始めていって、僕と藤井さんが隣同士になりました。僕が以前、(ジャニーズWESTの)小瀧望さんとも共演していたので、グループの話などいろいろお話しさせていただく中で、小瀧さんの舞台を一緒に見に行こうとなって。その舞台に行ってから、食事に誘っていただいて、行きました。撮影中は、女子校の中の男子っていう感じで、たくさんお話しさせていただきました!」
2021年4月、個人事務所「POSTERS」を設立した高杉さん。約2カ月たった現在の心境について「あまり変化はなく、のんびり過ごしています(笑い)」と語る。
今後やっていきたいことについて聞くと、「もう少し作品に深く関わっていきたい」という答えが。「具体的にはまだぜんぜん考えていないのですが、僕自身が作品をもっと面白がって作りたいな、と思っています。好奇心が旺盛なので、役を演じるだけでなく、作品作りの裏側とかにも関わっていきたいです。ファンの方にも安心して見守っていただけたら、と思います」と話していた。
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