上白石萌音さん、深津絵里さん、川栄李奈さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「カムカムエヴリバディ」(総合、月~土曜午前8時ほか)。市川実日子さん演じるベリーが、ネット上で人気を集めている。錠一郎(オダギリジョーさん)を巡り、るい(深津さん)と恋敵という立場だったが、第11週「1962-1963」(1月10~14日)でのドライブデートや、るいの額の傷を知ったことで関係性が変化。第12週「1963-1964」(1月17~21日)ではるいと友情を深めていく様子が描かれた。制作陣に、一変したるいとベリーの関係性や、ベリーが人気を集めている理由などについて聞いた。
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市川さんが演じるベリーは、錠一郎にほれている女子大生。当初は、ジョーとるいが引かれ合っていく様子に心落ち着かず、るいに対して敵対心をむき出しにして迫り、「ちんくしゃ」「田舎者」と毒を吐くこともしばしばだった。
ところが、第51回(1月13日放送)でるい、錠一郎、ベリー、トミー(早乙女太一さん)の4人でドライブデートに行ったことで、るいとの関係性が一変。第52回(1月14日放送)では、錠一郎から思いを告げられるも、気持ちを受け入れることができないるいに、「ジョー(錠一郎の愛称)に幸せになってほしい」と身を引いたことを明かしつつ、るいと錠一郎の関係を応援する立場に回った。
第12週の演出を担当した松岡一史さんは、恋敵だったベリーとるいの関係が変化した理由について、「るいの額の傷をベリーが見たという点が、非常に大きいのでは」と語り、「ベリー本人はあまり変わっていませんが、るいとベリーの距離感が縮まってきたので、その距離感を大切に演出しました」と明かす。
「ベリーが錠一郎への恋心をどのように吹っ切ったのか具体的に描いたわけではありませんが、(ドライブデートの)情緒的な雰囲気の中、徐々にほぐれていったと思います。変に引きずるのも嫌だし、女の子同士の友情を爽やかに描きたかったこともあり、その延長線上で演出しました」と、るいとベリーの友情が深まっていった描写へのこだわりを語る。
ベリーのストレートな物言いや凜(りん)とした姿、錠一郎を思う表情はSNSで人気に。ベリーが登場するたび、ツイッターでは「ベリーちゃん」がトレンド入りするなど話題になった。制作統括・堀之内礼二郎チーフプロデューサー(CP)は、ベリーの人気について「『時代だな!』と思うのは、ベリーさんの支持層は、愛する『推し』が心の中にいる方々なんですよね。分かるなと思うのは、『推し』を愛する方の思いは『推しに幸せになってほしい』ということです」と言及。
「ベリーさんの行動原理は『ジョーに幸せになってほしい』、それだけなんですよね。自分が相手になれればうれしいけれど、自分より幸せになれる相手がいるならば、それはベリーにとっても幸せなこと」と想像し、「今の時代にそういう方々が多くいると思いますので、『ファンの鑑(かがみ)だ!』と人気につながっているんじゃないかと思います」と推察していた。
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