福原遥:2545人から選ばれた朝ドラヒロイン 「舞いあがれ!」の舞役は「運命」

NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」のヒロインを務める福原遥さん(C)NHK
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NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」のヒロインを務める福原遥さん(C)NHK

 10月3日にスタートするNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「舞いあがれ!」(総合、月~土曜午前8時ほか)でヒロインを務める福原遥さん。過去数回、朝ドラのオーディションを受けたが最終まで残ったことはなかったといい、今回、2545人が応募したオーディションで念願のヒロインの座を勝ち取った際には、「とにかくうれしかった」と涙が出たという。そんな福原さんに、ヒロインに決まった際の心境や女優を目指すきっかけとなった朝ドラの存在、演じる舞役の印象などについて聞いた。

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 ◇主人公の名前が“舞”だと知り「距離をとても近くに感じた」

 福原さんは1998年8月28日生まれ、埼玉県出身。2009~2013年にNHKで放送された子供向け料理番組「クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!」に出演。放送後も主人公の“まいんちゃん”の愛称で親しまれている。

 「舞いあがれ!」のオーディションを受けたとき、主人公の名前が「舞」だと知り、自身の愛称“まいんちゃん”と似ていると、親近感とともに「運命」を感じたという。「舞役をやりたいと思いました。“運命”にしたい、と。(名前から)この役にすぐに入り込めたというか、距離をとても近くに感じて、うれしかったのを覚えています」と明かす。

 複数回の審査を経て、ヒロインに決まったときは「まさか……という気持ちでした。実感は湧かなかったけれど、涙が出ました。ずっと夢見てきた朝ドラ。出たくてこれまで頑張ってきた部分があったので、うれしかったです」といい、「今持っている力を全部出して、見ている方に明るく前向きなメッセージを届けたいという思いでいっぱいです」と目を輝かせる。

 福原さんが朝ドラのヒロインに決まったことが発表されると、そのことを知らなかった周囲の人たちは、「びっくりしていました。携帯の通知音が鳴り止まなかったです。皆さん、すごく喜んでくださって」といい、「ちょうどオーディションを受けているときに別の作品の撮影をしていて、その現場の方々も応援してくださっていたので、とても喜んでくれました。また、『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』の関係者の方たちも、昔から私が『朝ドラやりたい』というような話をしていたので、自分のことのように喜んでくださって、うれしかったです」と顔をほころばせる。

 ◇「おひさま」のヒロインに「勇気をもらいました」

 福原さんは、“まいんちゃん”として活躍してきた子役時代を経て、進路に迷い始めた中学生のときに朝ドラ「おひさま」(2011年)を見て、本格的に女優を志したという。

 「学校のことや、お仕事のことでちょっと悩んでいたときに『おひさま』を見て、(井上真央さんが演じる)ヒロインがいつも明るく前向きで、太陽のような笑顔で困難があっても進んでいく姿に勇気をもらいました。私も何があっても前向きなこのヒロインのように頑張りたいなと。家族の温かさや人との関わり方、自分のとらえ方一つでこんなにも人生変えられるんだなと感じて、私もいつか朝ドラに出て、同じように見ている方に関われたり、少しでも背中を押せたりできるようになりたいと思いました」と熱く語る。

 ちなみに「『あまちゃん』(2013年)や『ひよっこ』(2017年)も好き」と“朝ドラ好き”を公言している。

 ◇舞は「とても前向きで、すてきな女性」

 演じる舞のキャラクターについては、「人の気持ちが分かるすてきな女の子。自分のことよりも人が笑顔でいてくれたらいいなという考え方なので、小さいころは自分の意見が言えなかったり、人に合わせたりして、自分自身がいっぱいいっぱいになって熱が出てしまう。でも、芯の部分では『強い人になりたい』という思いが誰よりも強い」と分析。

 さらに「成長していくにつれて、何事も努力すれば絶対にできるという、より前向きで強い思いに変わっていく。とにかくなんでもやってみたい、やることによって、みんなが笑顔になってくれたらという、頼もしくてカッコいい部分が、徐々に見えてきます。自分の意見や、自分が思っていることをちゃんと言葉にできるようになっていく。とても前向きで、すてきな女性だなと思います」と表現する。

 共通点も多いといい、「私もそんなに意見を言えなかったり、自信がなかったりするので、今は(撮影をしながら)舞ちゃんと一緒に成長していっている感覚です。それがとても楽しいですし、舞ちゃんを演じていると、すごく頼もしくて勇気をもらえます」と“舞”の存在が、自身の人生にも影響を与えているようだ。

 「舞いあがれ!」は、ヒロインの岩倉舞が、ものづくりの町・東大阪と、自然豊かな長崎・五島列島でさまざまな人と絆を育みながら、空を飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生を描く。脚本はNHK土曜ドラマ「心の傷を癒すということ」などで知られる桑原亮子さんが手掛ける。

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