川栄李奈:「カムカム」から一転、笑顔封印 陰ある役「振り幅見てほしい」 連ドラ「親愛なる僕へ殺意をこめて」ヒロイン

10月5日スタートの連続ドラマ「親愛なる僕へ殺意をこめて」でヒロインを務める川栄李奈さん
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10月5日スタートの連続ドラマ「親愛なる僕へ殺意をこめて」でヒロインを務める川栄李奈さん

 10月5日にスタートする連続ドラマ「親愛なる僕へ殺意をこめて」(フジテレビ系、水曜午後10時、初回は拡大スペシャル)で、ヒロインを務める川栄李奈さんが、取材会に出席した。川栄さんは本作で、NHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「カムカムエヴリバディ」(2021年11月~2022年4月)以来の連ドラ出演となる。「カムカム」のはつらつとした演技とは「全く違う」ヒロインを演じるといい、視聴者には「演技の振り幅を見てほしい」とアピール。どんな新境地を見せてくれるのか、川栄さんに聞いた。

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 ◇「カムカム」撮了から5カ月間 家で“ぐーたら”生活?

 朝ドラ史上初めて3人のヒロインが織りなす「100年家族史」を描いた「カムカム」で、川栄さんは3代目主役・大月ひなたを好演。関西弁に英語も操るヒロインを軽やかに表現し、話題となった。「カムカム」撮了から5カ月間は、ドラマや映画の撮影がなかったため、リフレッシュできたという。

 「ひたすら家にいて休んでいました。家では本当に何もしないですね(笑い)。家事をやって、バラエティー番組や映画を見ておしまい、みたいな毎日を送り、曜日感覚が全くないということもあります。1カ月ぐらい何もしてなくても生きていけるので……。疲れがゼロの状態でクランクインさせてもらったので、いまパワーは有り余っています!」

 家で自身の出演した作品を見返すことはないという。

 「出演した作品は、事前に“完パケ”としてもらうので、それで見ることが多いのですが、放送されるのはあまり見ないですね。自分のあら探しをして、モヤモヤしてしまうので、テレビで見返すというのはあまりないかもしれないです」

 この5カ月間に思わぬ「失敗」もあった。

 「髪の毛を切ったのですが、少年っぽくなっちゃって(笑い)。今回の役が、今どきな女性みたいな役だったので、髪形が合わないなって。今はエクステを付けています(笑い)」

 ◇視聴者が一番共感できるキャラクター 「カムカム」から一転“笑顔封印”も

 ドラマは人気グループ「Hey!Say!JUMP」の山田涼介さん主演で、累計発行部数120万部を突破した井龍一(いのりゅう・はじめ)さん作、伊藤翔太さん画の同名マンガ(講談社)が原作だ。自ら二重人格であることを知った大学生のエイジ(山田さん)は「もう一人の自分」が殺人を犯している……と不安に駆られ、真相を明らかにしようと試みるサスペンスだ。

 川栄さん演じるヒロインは、エイジの協力者となるナミ。半グレ集団に弱みを握られ、デートクラブで働かされ、若くして半ば人生を諦めている。心のよりどころは、同じくデートクラブで働く親友・葉子だった。しかし、ある日、葉子は惨殺死体となって発見され、ぼうぜん自失のナミの前に現れたのが、エイジだった。

 川栄さんはナミについて「視聴者が一番共感できるキャラクター」とみる。

 「周りのキャラクターが濃すぎて、みんな結構何かを抱えてるんですよね(笑い)。その中でもナミは序盤でバックボーンが割と明かされる身ですし、視聴者の方に一番同じ目線で見てもらえるキャラクターなのではと思います」

 ナミは、ドラマのオリジナルキャラクターで、ほとんど笑顔を見せない「陰ある女」だ。演じる上で難しさを感じなかっただろうか。

 「クランクインする前から台本がほとんどでき上がっていたので、撮影にはすごく入りやすかったという印象です。これまで結構キャピキャピした役とか、ちょっとイケイケな女の子を演じることが多かったのですが、自分の素の状態だと、ナミがすごくやりやすくて。声のトーンとかが普段はそんなに明るくないので、こういう役の方が気持ちがより入ります」

 そんなナミは「カムカム」のひなたとは対称的だが、川栄さんは「演技の振り幅」を見てほしいと話す。

 「朝ドラの時はずっと笑っていたんですけど、今回はそんなに笑うシーンがなくて。笑顔をほぼ見せないんです。キャラクターが全く違うので、そこを見てもらいたいです。朝ドラを見てくださった方は、すごく天真らんまんな役の私しか知らない人もいると思います。それがサスペンスをやっているという、その幅を見てもらえたらいいと思っています!」

 ◇互いに人見知りの“初共演”山田涼介 2人の距離縮めたものは

 主演の山田さんとは、今作が初共演。互いに人見知りだといい「ポスター撮影でお会いしたときは、ほぼほぼ目も合わせていないくらい」と笑う。現在は撮影が進み、徐々に話せるようになっているという。距離が縮まったきっかけは「なぞなぞ」。

 「山田さんが空き時間に、一緒になぞなぞをやってくれるんです。なぞなぞでだいぶ打ち解けました!(笑い)」

 “バディー”となり共に事件の真相を追う2人。「最終回に向けてエイジとナミの絆がどんどん強くなっていくので、そこまでにより仲良くなれたら」と話していた。

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