山下美月:「落ち着いた雰囲気」が“舞”福原遥との対比に最適 初朝ドラ「舞いあがれ!」で久留美役がはまった理由

NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で望月久留美を演じている山下美月さん(C)NHK
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NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で望月久留美を演じている山下美月さん(C)NHK

 女優の福原遥さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「舞いあがれ!」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、ヒロイン岩倉舞(福原さん)の東大阪の幼なじみ、望月久留美を演じているアイドルグループ「乃木坂46」の山下美月さん。朝ドラ初出演の山下さんは、第16回(10月24日放送)で、子役の大野さきちゃんから久留美役を引き継いで初登場すると、看護師を目指して学校に通いながらラグビーカフェでアルバイトをしている苦労人のしっかり者を体現。東京都出身だが関西弁のせりふも自然で、「女優として頑張ってる姿に感動」「関西弁、違和感ないね」「受け継ぎ方もすごくいい」と視聴者からも好印象を持たれたようだ。制作統括の熊野律時(くまの・のりとき)さんのコメントをもとに、山下さんの久留美役がはまっている理由を探った。

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 ◇決断が早く、行動力もあるしっかり者の久留美

 山下さんが演じる久留美は、幼いころに両親が離婚。父子家庭で育つ。実業団のラグビー選手だった父・佳晴(松尾諭さん)はけがで失職し、経済的に貧しい子供時代を過ごした。

 舞と久留美は、小学校で一緒にウサギの飼育係を担当。長崎・五島列島で数カ月過ごしてすっかりたくましくなった舞が、東大阪に戻り、久留美を気にかけたことがきっかけで2人は心を通わせ、親友となる。

 山下さんが初登場した第16回では、舞のもとに知らない番号から着信が入る。それは携帯電話を買ったばかりの久留美からの電話で、舞は「うれしい! これでいつでも電話できるな」と大喜び。久留美は「ほな、またゆっくり連絡するな」と告げる……という、成長して、さらに仲良くなった2人の様子が映し出された。

 第17回(25日放送)では、大学で人力飛行機サークルに入った舞が、久留美のアルバイト先のカフェを訪れ、サークルの部費を稼ぐために「ここで働きたい」と告げる。すると、久留美はその場で店長に話をつけ、舞は即採用された。久留美は決断が早く、行動力があり、人から信頼されていることが分かるシーンだ。

 その後、同じく幼なじみの梅津貴司(赤楚衛二さん)の実家のお好み焼き屋に舞と久留美、貴司の3人で久しぶりに集まり、近況を報告し合う場面で、久留美は「看護の学校入って、やっと夢のスタートラインに立てた気がする。成績下がったら授業料の免除もなくなってまうし、勉強にバイトにお父ちゃんの心配。毎日くたくたやけどな。けど、そやからこそ負けられへんって思うねん! 将来、絶対ええ看護師さんになったる! めっちゃ燃えてんねん!」と熱く語り、夢を目指して勉強にバイトに頑張りながらも、父をも支えるしっかり者の面を垣間見せていた。

 ◇堅実な性格が地に足のついたキャラクターにぴったり

 熊野さんは、山下さんと対面したときの印象を「非常に落ち着いている。話をされるときも非常に丁寧で、きちんと考えて話されている。堅実な部分がきちんとある方」と感じたという。

 主人公・舞の「空を飛びたいという、一般の人からするとでっかい夢を持っている」のとは対照的に、久留美は「家庭環境もあって、苦労人でいろんなことがそんなに恵まれているほうじゃない。それでもきっちりと自立して生きていくという、地に足がついたキャラクター」として描こうとした。そこに「山下さんのすごく落ち着いた感じが、久留美に合っている」と感じ、オファーに至ったという。

 熊野さんは、2人の共演現場を見て、「(久留美と舞は)違った目線でお互いのことを見て、お互いにつまずいたりしたときに、気軽にアドバイスし合ったり、一緒になって喜んだり、悲しんだりできる(関係)。久留美は自分の事情もありながら、舞をある意味サポートしていく。ヒロインを演じる福原さんを支えていくという意味でも、役柄的にも存在的にも、落ち着いて一歩一歩、舞とは違う形で進んでいく人として、山下さんには演じていただいている」と感じた。

 ◇意識的に声のトーンを低めに

 東京都出身の山下さんは、大阪弁をコツコツ練習したという。「大阪ことばでの演技が最初は難しかったので、ひとりでランチに行ってカフェの店員さんが話している声が聞こえるように、一番レジに近い席に座って聞き耳を立てたりしました(笑い)」「芸人さんの動画を見てツッコんだり、現場でカメラが回っていない時も舞ちゃん(福原さん)と大阪ことばで話したりしています」などと明かしている。

 熊野さんによると、山下さんは久留美のキャラクターを表すために、「意識的に声のトーンを低めの落ち着いた感じにしている」といい、明るくて柔らかい感じの舞と落ち着いてしっかりした雰囲気の久留美という対比がうまく表現されている。

 熊野さんも「2人はすごくいい幼なじみの関係。どんどんよくなってきているなと感じています」と撮影が進むたびに手応えを感じているようだ。

 今後、山下さんが演じる久留美が、父の心配をしながらも自分の人生をどう切り開いていくのか。芯の強さを感じさせる山下さんの演技から、これからも目が離せない。

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