當真あみ:「さよならマエストロ」芦田愛菜は「お姉さんのような存在」 バイオリン&オーケストラ経験明かす

連続ドラマ「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」に出演する當真あみさん(C)TBS
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連続ドラマ「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」に出演する當真あみさん(C)TBS

 俳優の西島秀俊さん主演の連続ドラマ「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」(TBS系、日曜午後9時)に出演する當真あみさん。第7話(2月25日放送)では、當真さん演じる谷崎天音が、家族への複雑な思いを語り、涙する場面が視聴者の間で話題になった。実は幼い頃からバイオリンを嗜んでいたという當真さんに、今作の撮影で感じた思いを聞いた。

ウナギノボリ

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 --天音というキャラクターの魅力はどんなところだと思いますか。

 天音は音楽の経験が全くない中で、晴見フィルの演奏を聴いて、右も左も分からないまま音楽の世界に飛び込んでいくところがすごいと思います。私ならオーケストラという団体に一人で入っていく勇気は全然ないし、迷うと思いますが、天音は自分の「やってみたい! 知りたい!」という思いからバッとその中に入っていく。その行動力と勇気のあるところはすごく魅力的です。

 演じる上では、天音の明るさと音楽がすごく好きだという気持ちを意識しています。今まで本気で好きになるものに出会えていなかった天音が、音楽、クラシックというものに出会って初めて本気になれた。そういう部分は今後も大事に演じていきたいです。

 --実際はバイオリン経験者である當真さん。弾ける実力がある上で、初心者のように演奏するというのは難しいものでしょうか。

 割とそこは難なくというか。どこを弾いたら初心者のような音が出るのか、先生から教わりながら、クリアはできているかなと思います。バイオリンは元々父が私にやらせてみたいという気持ちがあったようで。いつ始めさせようかと考えていた時にちょうど私が子供向けのアニメーション番組のバイオリンを弾いているキャラクターの真似をしていたらしく、それを見て始めさせてくれたみたいです。

 少しだけオーケストラに入っていた時期もあり、自分が音楽の一部になる感覚、全身を音楽に包まれる感覚をすごく楽しんでいたので、今回自分がやってきたことを活かせる作品に出られたことがすごく嬉しいです。

 --響役の芦田愛菜さんとは3度目の共演ですね。

 普段から、今まで作品をご一緒できた方とまたどこかの作品で会えるように頑張るというのを心に置いてお仕事に臨んでいるので、またこうやって芦田さんにお会いできたのはすごく嬉しいです。周りをしっかり見ている方で、私もお芝居の時、ここはもっとこうした方がいいかなというのを監督も含めてお話しする時もありますし、お姉さんのような存在です。

 後半は俊平(西島さん)と響の関係を天音が無意識につないでいくというか。天音を通して少しずつ家族のつながりが見えてくるところもあるので、そこも楽しみにしていてほしいです。

 --天音は俊平に憧れ指揮者を志していますが、西島さんの指揮者としてのお芝居を間近でご覧になっていかがですか。

 天音は客席側から演奏を見ていることが多いので、マエストロの後ろ姿を見ることが多いんですが、指揮をする西島さんの後ろ姿は本当にかっこいいです。撮影の合間も先生に教わったり、一人で振ったりとずっと真剣に練習をされているんですが、撮影が始まると本当に楽しそうで。背中から楽しさが伝わってくるんですよね。天音は俊平のそういうところに憧れたのかなと思います。

 天音にも指揮をするシーンがありますが、簡単そうに見えてやってみると全くそんなことはないんですよ。どこにどう指示を出せばいいのか、その動きも難しいし、大変だなと思いながら撮影に挑んでいます。

 オーケストラの演奏シーンでは私は映っていないことが多いので、よく監督の近くのモニターを見に行くのですが、演奏している皆さんは本当に生き生きされていますね。撮影現場の雰囲気も本当に暖かく、俳優の皆さんがすごく仲がいいです。昨日も休憩中に満島真之介さんが師匠になって、俳優さんみんなで輪になって手笛の音を出す練習の時間があって。年齢はバラバラですがそんなの関係なく、同じように楽器をやっている同士だからこそ生まれる空気感があるなと思います。

 --いよいよ終盤に突入していますが、物語、そして天音としての見どころをお願いします。

 あおぞらホールとお別れした晴見フィルがどのようなっていくのか、一つの音楽を作っていく仲間の団結力、みんながお互いを信じる気持ちがすごく見どころかと思います。また、俊平と響の親子関係も回を追うごとに進展していくので、温かく見守ってほしいです。

 天音としては、これまであまりやりたいことが続かなかった彼女が音楽や、晴見フィルに反対的な意見を持つお父さんにどのように向き合い、自分の好きなことを伝え、どのようにして音楽を続けていくのか、そこも見ていただきたいですね。

 --ちなみに、當真さんが今、アパッシオナート(情熱的)になっていることは何かありますか?

 情熱的とまではちょっといかないですが(笑い)、ドラマに影響されてクラシックにハマってきています。自分で調べて聴いたりもしています。好きな曲は「展覧会の絵」というモデスト・ムソルグスキーの組曲の中の「プロムナード」というトランペットの曲。

 学校の授業で聴いてから定期的に聴きたくなる曲です。トランペットのまっすぐな音色がいいですよね。実はトランペットは小学校の吹奏楽部でやっていたんですが、今はもう全くやっていないので、「スー」っていう音しかもう出せないだろうなと思います(笑い)。

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