全領域異常解決室
第7話 すべてお話します 物語はここから始まった
11月20日(水)放送分
伊藤沙莉さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「虎に翼」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第5回が、4月5日に放送され、ヒロインの母・猪爪はるを演じる石田ゆり子さんの姿に視聴者の注目が集まった。
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第5回では、穂高(小林薫さん)に出くわしたことで明律大学女子部法科への出願が、はるにばれてしまった寅子(伊藤さん)は、「本当の親不孝者になった」と感じつつ、はるとの対話を試みる。
しかし、はるは「あなたが優秀なことくらい分かってます!」と切り出すと、「だから女学校に行かせた。お母さんが行きたくても行かせてもらえなかった女学校に。母さん、5人きょうだいの4人目だったから、高等小学校までしか行かせてもらえなかった。母さんの母さんはね、私をどこに嫁がせればいちばん旅館にとってうまみがあるか、それしか考えていなかった。それがしゃくだからお父さんと結婚したの。もちろん今では、父さんと一緒になって、心からよかったと思ってますよ。でも、その当時は旅館から遠く逃げられるなら、誰でもよかったのかもしれない。とにかくね、私は決めたの。私は自分の子供の幸せをいちばんに考えられる母親になろうって」と自分の考えを言い聞かせようとする。
続けてはるは「きっとあなたはその女子部とやらでも、勉学に励んで優秀な成績を収めることでしょう。法律家にだって、もしかしたらなれるかもしれない。でも、なれなかったときは? なれたとしてもうまくいかなくて、やめなくてはいけなくなったときは? どうせ父さんは、いざとなったら全部俺が何とかするからとか、そんなふうに言ったんでしょう。でも分かるでしょう。夢破れて、親の世話になって、行き遅れて、嫁のもらい手がなくなって、それがどんなに惨めか。想像したことある?」と寅子に問いかけ、「今行こうとしている道で、あなたが心から笑えると、母さんは到底思えないの。どう進んだって地獄じゃない? そうでしょう。頭のいい女が確実に幸せになるためには、頭の悪い女のふりをするしかないの。だからあなたは、新しいきれいな振り袖を着て、できるだけあなたに見合った殿方とお見合いをするんです。絶対に!」と反論を許さなかった。
一方で、同回の後半ではるは、裁判官の桂場(松山ケンイチさん)が、寅子の進学を頭ごなしに否定するのを目の当たりにし、「おだまんなさい!」の憤慨。桂場に向かって「何を偉そうに。あなたにうちの娘の何が分かるっていうのですか? 何が時期尚早ですか? 泣いて逃げ出すですか? そうやって女の可能性を摘んできたのはどこの誰? 男たちでしょう」と怒りをぶちまける。
桂場が「私に感情的になられても」とうろたえると、はるは「自分にその責任はないと?」と追及の手をゆるめず、「それなら無責任に娘の口をふさごうとしないでちょうだい」とやり込めた。
その後、はるは、寅子に六法全書を買い与えると、「あ~腹が立つ。知ったような口きいて。若造が」と、再び桂場への怒りが込み上げてきたようで、「私は、私の人生に悔いはない。でも、この新しい昭和の時代に、自分の娘には“スンッ”としてほしくないって、そう思っちゃったのよ!」と告白。「ここに来て、あんな若造にあんなこと言われたら、こうならざるを得ないでしょう」と“言い訳”しつつ、「寅子、何度でもいう。今、お見合いした方がいい。その方が間違いなく幸せになれる。それでも本気で、地獄を見る覚悟はあるの?」と娘に問いかけつつも、寅子の進学にゴーサインを出した。
昭和初期という時代にあって、はるの「娘を思う母の気持ち」と「たまりにたまった男たちへの鬱憤」、その両方を見事に体現した石田さんの演技に対して、「ものの5分で視聴者の印象ひっくり返す石田ゆり子の演技よ!!」「今日は石田ゆり子が主役の回だったね」「今日は石田ゆり子さんの回でした。ゆり子さんの演技も神がかってました」と賞賛の声が集まった。
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