緊急取調室 (2025)
第7話 赤い殺意
12月4日(木)放送分
今田美桜さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「あんぱん」(総合、月~土曜午前8時ほか)の蘭子役も話題の河合優実さん。現在、ヒロインを務めた映画「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」が公開中だが、同作の監督・脚本の大九明子さんと以前にタッグを組んだのが、河合さんにとって連ドラ初主演作となった「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」(NHK)だ。第1話の初回放送は、ちょうど2年前のきょう(5月14日)。果たして、どんなドラマで、どんな演技を見せていたのか……。
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まずは、初の朝ドラ「あんぱん」までの河合さんの経歴をざっと振り返ってみたい。
2000年12月19日生まれ、東京都出身で現在24歳の河合さん。2019年にデビューし、2021年公開の映画「由宇子の天秤」「サマーフィルムにのって」の演技が評価され、「ブルーリボン賞」をはじめ、数々の映画賞で新人賞を受賞。その後も作品は続き、2024年1月期のドラマ「不適切にもほどがある!(ふてほど)」(TBS系)で一気に知名度を高めることに。
この年の活躍は顕著で、「ふてほど」後の4月にスタートした深夜ドラマ「RoOT/ルート」(テレビ東京ほか)で、地上波ドラマ初主演(坂東龍汰さんとのダブル主演)。また「チェンソーマン」などで知られる藤本タツキさんのマンガが原作の劇場版アニメ「ルックバック」(6月28日公開)では声優に初挑戦し、主演を務めた映画「あんのこと」「ナミビアの砂漠」が、それぞれ6月と9月に公開と、CM起用も含めて、コンスタントに話題を振りまき、「Yahoo!検索大賞2024」では、俳優部門1位に輝いた。
なお「あんのこと」では、今年3月の「第48回日本アカデミー賞」で最優秀主演女優賞にも輝いている。
そんな2024年には、NHKの「ドラマ10」枠で地上波放送もされた「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった(かぞかぞ)」。
原作は岸田奈美さんがブログにつづったエッセーで、家族や関係者への取材によるエピソードや独自の視点での脚色を加えてドラマ化した。「楽しい」や「悲しい」など一言では説明ができない「情報過多」な家族の出来事を描いていて、河合さんは自意識をこじらせた“3軍女子”の高校生・岸本七実を演じた。
またドラマには、坂井真紀さんが七実の母・ひとみ役、錦戸亮さんが父・耕助役、吉田葵さんが弟・草太役、美保純さんが祖母・大川芳子役で登場。福地桃子さん、奥野瑛太さん、林遣都さん、古舘寛治さん、山田真歩さんも出演している。
河合さんは、父を亡くし、母は車いす生活、弟はダウン症という家庭環境に、時に押しつぶされそうになりながら猪突猛進する主人公・七実の約10年の歩みを、抜群の演技力で体現。流ちょうな関西弁を含めて、生々しいというか、剥き出したというか、改めて今、見てみると「本当に『あんぱん』の蘭子と同じ人間が演じているのか」と驚かされるほど。
初回放送は2年前で、撮影は当然それ以前と考えれば当たり前の話だが、どれだけ役と深いところで同化できていたのかがよく分かる、生身の感情表現がここにはある。
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