月夜行路 ―答えは名作の中に―
第九話 狙われた遺産!漱石誕生の地・夏目坂の屋敷に現れた怪人と相続バトル
6月3日(水)放送分
6月26日に最終回を迎えた連続ドラマ「波うららかに、めおと日和」(フジテレビ系)で、本田響矢さんとの夫婦役が話題となった芳根京子さん。思えば、芳根さんが最初に大きな注目を集めたのが、2015年7月期の連ドラ初主演作「表参道高校合唱部!」(TBS系)だったように思える。そんな“オモコー”から10年。ここに来て俳優として再びの上昇気流に乗っている印象の芳根さんの魅力とは……。
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芳根さんは1997年2月28日生まれ、東京都出身。俳優デビューは、2013年の連続ドラマ「ラスト・シンデレラ」(フジテレビ系)で、「波うららかに、めおと日和」と同じ「木曜劇場」の作品だった。翌2014年度前期の連続テレビ小説「花子とアン」で朝ドラに初出演。そして、2015年の「表参道高校合唱部!」で、約1000人の中からオーディションで主役の座を射止めると、その勢いのまま、2016年度後期の朝ドラ「べっぴんさん」のヒロインに、やはり2261人の応募者のあったオーディションによって抜てきされた。
「シンデレラストーリー」を地で行くようなこの頃の芳根さんの躍進だが、決してフロックではなく、当時から確かな実力を持っていた。出世作の“オモコー”は、大好きな女子高生が「歌の力」で学校にミラクルを起こす青春ストーリーで、志尊淳さん、吉本実憂さん、高杉真宙さん、森川葵さん、葵わかなさんらを輩出したことでも有名だが、その中心に芳根さんがいたことは間違いない。
ドラマ自体の評価は高くはなかった(印象の)「べっぴんさん」でも、芳根さん自身の演技は決して悪くはなく、その後も多くの映画やドラマに主演やヒロイン役で起用されてきたことが証明している。
改めて「べっぴんさん」後に目を向けると、2018年のフジテレビ系“月9”ドラマ「海月姫(くらげひめ)」でコメディーに初挑戦。そこで開花した新たな才能を存分に発揮したのが、2019年のHTB開局50周年ドラマ「チャンネルはそのまま!」で、同作は2019年日本民間放送連盟賞のテレビ部門でグランプリを受賞している。
また、土屋太鳳さんとの朝ドラヒロインによるダブル主演作「累-かさね-」(2018年)などの演技で、第42回日本アカデミー賞の新人俳優賞も受賞。さらに、女性週刊誌の若手編集者に扮(ふん)した2021年のNHKドラマ「半径5メートル」では、毎熊克哉さんとの恋模様を含めて、等身大の働く女性を好演と、「べっぴんさん」の頃に“おままごと”と揶揄(これは芳根さんの演技に向けられた言葉ではないが)されたことも、この頃にはすっかり過去のものに。
そんな芳根さんの魅力は、細かな感情表現で視聴者を引き付け、なんてことのないシーンであったとしても「このキャラクターをもっと見ていたい」と思わせるところ。これは“オモコー”のときから変わらないようにも思える。
さらに、瞳の真っすぐさも当時から“不変”。そのピュアさ加減が転じて、「可愛い」や「愛らしい」役だけじゃない、狂気的な役にもずっぽりとハマったりもする。
現在28歳。1月期の「まどか26歳、研修医やってます!」、さらには今期の「波うららかに、めおと日和」と主演ドラマが続いたが、いずれも数字(視聴率)では測れない“視聴熱”が感じられる作品に。当たり前だが芳根さんの貢献度は高く、ここからさらなる上昇曲線を描くことも期待したい。
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