吉岡里帆:フジ系ドラマ初主演 新人ケースワーカー役で「今までと違った新しい挑戦」

7月スタートの「健康で文化的な最低限度の生活」に出演する(左から時計回りに)吉岡里帆さん、遠藤憲一さん、井浦新さん、田中圭さん=カンテレ提供
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7月スタートの「健康で文化的な最低限度の生活」に出演する(左から時計回りに)吉岡里帆さん、遠藤憲一さん、井浦新さん、田中圭さん=カンテレ提供

 女優の吉岡里帆さんが、7月スタートの連続ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」(カンテレ・フジテレビ系、火曜午後9時)で主演を務めることが14日、明らかになった。吉岡さんがフジテレビ系のドラマに主演するのは初めて。不器用だが情に厚く、ひたむきで一生懸命な性格で、“生活保護受給者”を支援する新人ケースワーカーの義経えみるを演じる吉岡さんは「今までと違った新しい挑戦」と意気込んでいる。吉岡さんのほか、井浦新さん、田中圭さん、遠藤憲一さんも出演する。

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 ドラマは、マンガ誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で連載中の柏木ハルコさんの同名マンガが原作。吉岡さん演じるえみるは、安定を求めて公務員となったが、配属先は“生活保護受給者”を支えるケースワーカーだった。えみるが、何らかの事情で生活に困り“生活保護”を受けている受給者たちのさまざまな人生に向き合いながら、自立させようと奮闘する姿と成長を描く。

 井浦さんは、えみるを支える指導係で先輩ケースワーカーの半田明伸、田中さんは、受給者やケースワーカーの甘えを許さず、常に冷静に厳しく判断するえみるの上司・京極大輝、遠藤さんは、第1話で、えみるがケースワーカーとして初めて深く関わることになる生活保護受給者の阿久沢正男を、それぞれ演じる。監督は「サイレーン 刑事×彼女×完全悪女」(同)などの本橋圭太さんが務め、脚本はドラマ「コウノドリ」(TBS系)第2シリーズなどの矢島弘一さんが担当する。

 ◇義経えみる役の吉岡里帆さんのコメント

 --カンテレ・フジテレビ系の連続ドラマの主演は初めてで、新人ケースワーカー役に挑戦される心境を教えてください。

 夏にお届けするドラマなので、暑さに負けないようにパワフルな主人公を作っていけたらなと思います。

 えみるは、いい意味で普通の子ですが、その普通さが魅力的だなと思っています。普通に育って、普通に就職した女の子がケースワーカーの仕事を通して、人と真剣に向き合うこと、己のやるべきことに気がついて、少しずつ心をたぐり寄せながら成長していきます。

 優しさや人を思いやる気持ちというのは絶対誰しも持っている感情だと思うので、その気持ちを呼び起こされ成長していく、えみるの姿はきっと見ている方にも伝わってくれるのではないかと思っています。今まで気づけていなかったことに気づいていく、そういう普遍的な主人公になったらいいなと思います。また、人のために一生懸命になる、ということは私自身の人生においても、テーマとしていることなので、すてきな役をいただけて感謝しています。

 --えみるに似ていると思いますか?

 えみるの気持ちはすごく分かります。他人なのだけど、人ごととは思えない部分があったり、成長段階だからこそ、器用に立ち回れなくて、とにかくがむしゃらにぶつかっていくところは共感できます。この役は1対1でどこまで人の人生と真剣に向き合えるのかが肝です。根本的に本人の意識や信念がないと解決できないお仕事の物語で、私にとっても、えみる役は今までと違った新しい挑戦だと思っています。

 --共演する井浦新さん、田中圭さん、遠藤憲一さんの印象と、それぞれの役と照らし合わせて、共演することが楽しみな点はありますか?

 井浦さんは、デビューして初めてのドラマに出演した時に共演させていただいたのですが、昔から大好きな方なので、今回ちゃんと対面してお芝居をすることがすごくうれしいです。またこのセンシティブな内容も井浦さんと一緒ならば繊細に丁寧に表現できると信じています。井浦さんが醸し出している世界観と半田が持っている正義や優しさはどこかリンクしていて、ぴったりだなと思いました。柔らかいけれど、芯が強いという印象です。

 田中さんは、白と黒がはっきりしているイメージです。現場ではすごくストイックとうかがったことがあります。原作でも田中さん演じる京極係長は誰よりもシビアな人なんです。覚悟してついていきます。

 作品から拝見する遠藤さんは、鋭くて切ないイメージがあるのですが、テレビで見る素の遠藤さんはまろやかで、誰よりも周りへの気遣いがある方だと思います。なので私も遠藤さんが現場が楽しいって思っていただけるように、まるでえみるのように真摯(しんし)にぶつかっていきたいなと思います。

 --原作を読んだ感想と、ドラマを通して視聴者に伝えたいことは何ですか?

 このマンガを読むまでは、生活保護についてあまり知りませんでしたが、不正受給者のニュースがテレビで取り上げられるなど、社会問題であることが先にイメージとしてありました。しかし、この物語は人生のどん底に立たされた人たちが、真剣に向き合ったケースワーカーに救われ、絶望から再生していく姿を描いています。

 今作のテーマは、他人と真剣に向き合うことがどれだけ大変で大切なのかという、人間関係の尊さというシンプルなことに尽きます。人と人は適当に向き合うこともできてしまうと思うのですが、どんな小さなことでも相手と向き合っていくということが大切だと原作は伝えています。私はそれを、えみるという役に落とし込んでいきたいと思います。

 ドラマを見てくださった方が、何かをあきらめかけていたり、なかなか人生の一歩を踏み出せない時に、その一歩は恐いかもしれないけれど、大丈夫、その一歩が大切なのだと伝えられたらいいなと思います。

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