女優の寺島しのぶさんが、作家の湊かなえさんの短編集が原作のWOWOWの連続ドラマ「連続ドラマW 湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー」に出演することが22日、分かった。第155回直木賞候補作となった原作は、読んでいて嫌な気持ちになるミステリー“イヤミス”として人気で、今回収録されている短編6編を映像化。寺島さんは表題作「ポイズンドーター・ホーリーマザー」で主演を務め、女優である娘・藤吉弓香に“毒親”と思われている母・佳香を演じる。
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寺島さんは、「自分は毒親なのか私は毒娘だったのか。今まで生きてきた自分の人生も振り返りつつ、今1人の息子を持つ母としてどういう感情がこの作品に投影できるのか、楽しみです。今の私を出しきるつもりでやりきりたいと思います。勧善懲悪が日本では受ける中、こういう結論の出ないグレーな部分を描いていく、WOWOWさんでこそできる挑戦的な作品だと思っています」とコメントを寄せている。ドラマには、寺島さんのほか、各話の主役を含め数十人以上の実力派女優陣が集結するといい、今後随時発表される。
原作の「ポイズンドーター・ホーリーマザー」(光文社文庫)は、母と娘の関係を軸に、執念や恐怖、切迫などさまざまな感情を描く六つの物語を収録した短編集。「ポイズンドーター」「ホーリーマザー」は、女優の藤吉弓香が、自分を束縛しようとする母親の佳香が裏で動いたため、男性と別れ、仕事を失う。弓香はトーク番組で佳香を告発すると、佳香は「子離れ」を決意するが……という内容。そのほかに、“優しすぎて”殺人を犯す「優しい人」、すべてが自分のせいと信じる「罪深き女」、40歳近くまで猫だけに心を開いてきた「マイディアレスト」、脚本家を目指し、ライバルの活躍にいら立ちを募らせる「ベストフレンド」など、さまざまな女性を描く。
ドラマは、今夏にWOWOWプライムで放送。全6話。
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