鎌倉殿の13人:検索しても答え出て来ず、考察にも熱 唯一のカタカナ副題「オンベレブンビンバ」の衝撃

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第37回場面カット (C)NHK
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大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第37回場面カット (C)NHK

 12月18日に最終回を迎える小栗旬さん主演の2022年NHK大河ドラマ鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)。ここまで、人間くさくて血なまぐさい濃厚な歴史ドラマが、時に軽妙さを交えつつ描かれ、毎回放送に合わせてSNSは大いに沸いてきた。視聴者は、副題からも二重三重の意味を見いだそうとしたが、最も盛り上がりを見せたのが、9月25日放送の第37回「オンベレブンビンバ」。全48回中、唯一のカタカナ表記で、聞き慣れないワードにネットで検索を試みるも、答えは出て来ず、その分、考察にも熱が入った。衝撃の「オンベレブンビンバ」回を振り返ってみたいと思う。

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 見栄えが良くて男らしい、屈指の人気キャラクター・畠山重忠(中川大志さん)の最期が描かれた、第36回「武士の鑑(かがみ)」に続く放送となった第37回「オンベレブンビンバ」。

 同回では、政子(小池栄子さん)、大江広元(栗原英雄さん)らと新体制を始動させた義時(小栗さん)は、泰時(坂口健太郎さん)を自身のそばに置き、強い覚悟で父・北条時政(坂東彌十郎さん)と向き合う。一方、時政を蚊帳の外に置かれ憤慨するりく(宮沢りえさん)は、娘婿・平賀朝雅(山中崇さん)を担いで対抗することを画策。三浦義村(山本耕史さん)を誘い、反撃ののろしを上げる。

 りくの「新鎌倉殿、擁立計画」は着々と進み、いよいよ決行当日。時政はりくに「夜までに一つやっておきたいことがある」と告げ、館を出る。義村の密告によりたくらみを知る義時と政子の前に、やたらと陽気な時政が酒と肴(さかな)を持って突然、現れると、実衣(宮澤エマさん)や時房(瀬戸康史さん)も加わり、いぶかしがりながらも家族の酒宴がスタート。そこで、時政が妙な呪文を唱える。「オンベレブンビンバ」と――。

 昔、大姫(南沙良さん)が教えてくれた、いいことがあるまじないだという時政。それが間違っていることは政子たちにも分かるが、16年も前のことなので正解もなかなか出てこない。離れて仏頂面で飲んでいた義時も加わり、全員で思い出そうとするが……。

 「オンベレブンビンバ」の“元ネタ”は、5月20日放送の第21回「仏の眼差(まなざ)し」で、いいなずけの源義高(市川染五郎さん)を失った後、自らを「葵」と名乗り、まじないや魔除けにハマっていた大姫が、祖父の時政を見て、りくが産んだ赤ちゃん(後の政範)に「命を吸い取られている」などと口走り、“元気になるおまじない”として教えた言葉。第37回では、時政を含む北条家の面々の言い間違いを、語り担当の長澤まさみさんが「正しくは、オンタラクソワカ、である」とナレーションでていねいに訂正したことも話題となった。

 SNSでは「まさか大姫の唱えていた『オンタラクソワカ』の覚え間違いとは思わないじゃん!」「『オンベレブンビンバ』の意味は時政による呪文の覚え間違いだったとは!」「見事にだまされた」などの反応があったほか、「1週間大河ファンを思い悩ませた『オンベレブンビンバ』の答えが誰も予測できないもので、ストーリーはさらに想像を上回る衝撃」といった声も上がった。

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