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11月21日(木)放送分
大ヒットSF映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー(BTTF)PART2」(ロバート・ゼメキス監督)が、日本テレビ系の「金曜ロードSHOW!」(金曜午後9時)で6月19日に放送される。1985年の30年後の2015年という近未来を描いた本作には、「空飛ぶ自動車」や「立体映像」などが登場し、当時心躍らされた人も多いはずだ。今回の放送を記念して、BTTFで描かれた2015年のモノで、実現できたモノ、まだ実現されていないモノをまとめてみた。
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「BTTF」は1985年に1作目が公開され、世界でヒットを記録。その後、「PART2」(1989年)、「PART3」(1990年)も大ヒットとなった。高校生のマーティ(マイケル・J・フォックスさん)が、科学者のドク(クリストファー・ロイドさん)が作ったタイムマシンのデロリアンでタイムスリップするSF作品。1作目は1985年の30年前の過去、2作目では30年後の未来、3作目では100年前の西部開拓時代が舞台となっている。
1985年に1作目が公開されると、全米では「フューチャー現象」と呼ばれる社会現象を巻き起こすほどの大ヒット。日本では第1作が1985年末に公開され、興行収入約36億5000万円と、1986年の洋画国内配給収入で1位を記録。「PART2」「PART3」は1989年末~1990年に公開された。「PART2」の興収は約55億3000万円、「PART3」の興収は約47億5000万円となり、1990年の洋画国内配給収入でワンツーフィニッシュを飾る大ヒットとなった。
2020年の現代からは5年前にあたる、「PART2」で描かれた2015年の世界では、現実世界で実現化されているモノも多く登場した。ファッションでは、足を入れると自動でシューレースを調整してくれるシステムを搭載したスニーカーが、実際に「ナイキ」から発売されている。
劇中では大ヒット映画「ジョーズ」(スティーヴン・スピルバーグ監督)が、「ジョーズ19」までシリーズ化され、映画の宣伝として「立体映像」によって浮かび上がるサメが登場する。現実世界では3D映画などで実現したと言えそうだ。なお、残念ながら実際の「ジョーズ」は第4作目までしか製作されていないが、現実の2015年に「ジョーズ19」のニセ予告編をユニバーサル・ピクチャーズ・ホーム・エンターテインメントが公開して話題となった。ちなみに「ジョーズ19」の監督は、スピルバーグ監督の息子であるマックス・スピルバーグさんが監督したという設定だ。
また、ビフ(トーマス・F・ウィルソンさん)がタクシー料金を払うために「指紋認証」を使用して決済をする場面があるが、ご存じの通り、現実世界でもスマートフォンのロックやドアの施錠などで「指紋認証」の導入が進んでいる。
マクフライ家などにあった「ゴーグル型のウェアラブル端末」はVRゴーグル、「音声で作動する機器」はネットにつながったネット家電として普及しており、「スクリーン状のテレビディスプレー」は巻き取れるディスプレーが各家電メーカーから発表されている。
改造されたデロリアンは、生ゴミを燃料にしていた。「生ゴミで動く自動車」は一般化されてはいないものの、世界各地で開発が進んでいる。生ゴミを発電の燃料にしたバイオマス発電は、地球温暖化対策として整備が推進されている。技術革新が進めば、生ゴミを粉砕機に入れるだけで動かすことができる自動車が一般的になるかもしれない。
実は、新型コロナウイルスの感染対策として注目を集め、導入が進んだ「テレワーク」に近いものも描かれている。劇中の2015年では、テレビ電話を受けたマーティが、会社の同僚から不正行為に加担するようそそのかされる。ためらうマーティだが、「腰抜けと呼ばれていいのか?」と言われてカッとなり、不正行為に加担。するとその通話をモニターしていた上司のフジツーが画面に現れ、「You’re fired(お前はクビだ)」とマーティをクビにするシーンがあった。
余談だが、永遠のライバル、ビフのモデルは現在の米大統領のドナルド・トランプさんとされており、2000年代にトランプさんが司会を務めたリアリティー番組「アプレンティス」では、「You’re fired」が決めぜりふとなっていた。
一方、実現しなかったモノ、実用化されていないモノもある。街中で「空飛ぶ自動車」や「ホバーボード」を見ることはない。物理法則にあらがう新技術はなかなか難しいということだろう。また、ここ10年で爆発的に普及したスマートフォンも予言されていない。初代マッキントッシュがアンティークとして登場しているが、モバイルギアとしての進化は描かれていない。通信手段はテレビ電話とファクスで、現代とくらべるとなかなかアンバランスな印象で、インターネット普及前の作品ならではということだろう。
劇中ではいろいろなものを描き、見事予言したモノが多い「BTTF」。とはいえ、まだまだ現実が追いついていないものも多い。目を凝らしてみると新たな発見があるかも。
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