放課後カルテ
第7話 お前が学校に来ようが来まいがどうでもいい
11月23日(土)放送分
俳優の本木雅弘さんが主演を務めるNHKの特集ドラマ「流行感冒」が、11月6日午後4時45分からNHK総合で地上波初放送される。約100年前のスペイン風邪をテーマにした志賀直哉の同名小説が原作で、本木さんが主人公の小説家「私」を演じ、妻の春子役で女優の安藤サクラさんも出演する。
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ドラマの舞台は大正7(1918)年、秋。スペイン風邪がはやる中、理性を失いむやみに人間不信に陥った主人公が、人への信頼を取り戻し日常に帰るまでの“心理的なあや”を、軽妙かつ鋭い観察眼で見つめた物語となる。
小説家の私(本木さん)は、妻の春子(安藤さん)と4歳の娘・左枝子、2人の女中とともに暮らしており、娘の健康に対して臆病なほど神経質であった。スペイン風邪がはやり、感染者が増え始める中、女中の石(古川琴音さん)が村人が大勢集まる旅役者の芝居興行に行ったのではないかという疑惑が浮上する……。同作は、今年の「東京ドラマアウォード」で単発ドラマ部門で優秀賞を受賞した。
本木さんは「『流行感冒』という堅苦しいタイトルではありますが、非常にささやかで、しかし、とても大切な人間愛に触れるストーリーです」と説明する。
「自問と、他者への共感を澄んだまなざしですくい取っていく、志賀さんの原作と同様、思うままに動いていく人々の心のあやを感じさせる、長田(育恵)さんの味わいある脚本の仕上がりにも惹(ひ)きつけられ、妻役の安藤サクラさんをはじめ、共演者の皆さんの個性が見事に役にハマり、自然と物語に没入することができました」と振り返る。
「大正時代の和洋折衷な設えと当時の暮らしぶりも魅力的です。ぜひ、多くの皆さんにご覧いただき、一家族の危うく滑稽(こっけい)な出来事を通して、どんな状況に陥っても、“人は人を愛(いと)おしいと思える力を持っている” そんな 小さく輝く希望の光のようなものを感じていただければと、素直に願っております」と思いを語った。
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