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最終話 この町を救う バカリズム脚本
3月16日(日)放送分
伊藤沙莉さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「虎に翼」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第126回が、9月23日に放送され、最終週「虎に翼」がスタートした。
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寅子(伊藤さん)の名前を知る少女の祖母・佐江子(辻沢杏子さん)が、寅子を訪ねてくる。
佐江子は、孫の美雪(片岡凜さん)が昨日、警察に補導されたことを明かした上で、美雪には「娘(美佐江、片岡さんの一人二役)をなぞってほしくない」から助けてほしいと寅子にすがる。一方、美位子(石橋菜津美さん)の事件を担当するよね(土居志央梨さん)と轟(戸塚純貴さん)は、大法廷での弁論に向けて練習を開始する。
昭和47(1972)年5月、いよいよ最高裁の大法廷に立つよねと轟。よねは、長官の桂場(松山ケンイチさん)の前で、「論点は誰の目から見ても分かり切っていますので、回りくどい前置きはしません」と切り出し、弁論を始める。
「刑法第200条、尊属殺の重罰規定は明らかな憲法違反です」とはっきりと口にするよね。「昭和25年に言い渡された刑法第200条の最高裁合憲判決。その基本的な理由となるのは、人類普遍の道徳原理」と言ったところで、「はて?」と寅子の口癖をまねると、桂場も思わず視線をよねへ。
それでもよねは気にすることなく「本件において、道徳の原理を踏みにじったのは誰か? 尊属である父を殺した被告人ですか? それとも、家族に日常的に暴力を振るい、妻に逃げられ、娘を強姦し続け、子を産ませ、結婚を阻止するために娘を監禁した被害者である父親ですか? 暴力行為だけでも許しがたいのに背徳行為を重ね、畜生道に落ちた父親でも、彼を尊属として保護し、子供である被告人は、服従と従順な女体であることを要求されるのでしょうか?」と問いかけ、「それが人類普遍の道徳原理ならば、この社会と我々も畜生道に落ちたと言わざるを得ない。いや畜生以下……クソだ!」と力を込めた。
桂場から「弁護人は言動に気を付けるように」と冷静に指摘され、轟は「不適切な発言でした。おわびいたします」と言いつつ、「いけ、山田」と後押し。
よねも「憲法第14条は『すべての国民が法の下で平等である』とし、第13条には『すべての国民は個人として尊重される』とある。本件は、愛する人と出会った被告人が、すべての権利を取り戻そうとした際、父親から監禁と暴力による妨害を受けた結果であります。当然、正当防衛、もしくは過剰防衛に該当する。もし、今もなお、尊属殺の重罰規定が、憲法第14条に違反しないものとするならば、無力な憲法を、無力な司法、無力なこの社会を、嘆かざるを得ない。著しく正義に反した原判決は、破棄されるべきです」と言い切った。
事務所の壁に掲げられた憲法第14条を見つめる美位子の姿。一方のそのころ寅子は、美佐江の娘・美雪が再び家裁に送致されてきたことを知る……と展開した。
SNSでは「激アツの最終週スタートでしたね」「よねさん劇場」「山田よねの独壇場」「よねさんの弁護、泣ける」などと視聴者は反応。「よねさん! よねさん&轟最高だよ!」「やっぱりこの『クソだッ』は正義だわ」「朝からよねさんの弁論に心が震えた」「よねさんの弁論、聞き入ってしまった。よねさんの人生はこの裁判のためにあったのかも」といった感想も書き込まれた。
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