東京P.D. 警視庁広報2係
第10話 刑事部VS公安部!再捜査なるのか迫る時効
3月31日(火)放送分
高石あかりさんがヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、雨清水家の三男坊・三之丞を演じている板垣李光人さん。第15回(10月17日放送)では、父の傅(堤真一さん)の“最期”に直面した三之丞が、初めて本音を吐露するシーンが描かれた。今作の制作統括を務める橋爪國臣さんに、この場面での三之丞の心情や、三之丞を体現する板垣さんの演技について話を聞いた。
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板垣さん演じる三之丞は、トキ(高石さん)の親戚の雨清水家の三男でトキの2歳下。兄が家督を継ぐため自身は特に役目がない。家の中に居場所がないため、トキたちの仕事場に入り浸っている。第11回(10月13日放送)で長男の氏松(安田啓人さん)が突然出奔したことから、三之丞は何も分からないまま、工場の社長代理を任せられることになってしまった。
第15回では、傅は自分が不在だった間の工場の惨状を嘆き、病に倒れながらも、三之丞に事態の説明を求める。トキとタエ(北川景子さん)が傅を見守る中、三之丞は「無理ですよ、今さら。いつも兄上ばかりで何も教わっていない。声すらかけてもらったことのない三男坊が都合良く駆り出されたって」と返し、トキが傅とタエの娘であることを暴露。「手放した分いとおしくなるのなら、だったら私もよそで育ちたかったです」と複雑な胸の内を明かした。
トキの出生の秘密を三之丞が暴露した心情について、橋爪さんは「トキのためというよりは、三之丞は自分のためにあのせりふを口にしました」と説明する。
「三之丞は、ずっと親の愛情が足りずに育ってきた人。そんな彼が、親が亡くなる間際に、まだその愛情が自分に向いてないと感じた時、どんな行動を取るかな、と考えて生まれたせりふです。それをトキがどう受け止めるかが、ドラマの最大の見せ場になると思うのですが、それをサラッと『私、知っていましたけど。だから何?』というふうに受け止めたのが(脚本の)ふじきみつ彦さんらしいなと感じました。そういう意味でも、この場面での三之丞のせりふは、ドラマの方向性を決定づけるせりふの一つになったと思います」
コミカルな描写が光る今作において、三之丞は「とても異質な存在」だと話す橋爪さん。「みんなが楽しく生きている中で悲劇を背負っている人」と、その役割について語る。
「大変な思いをしながらも、トキや家族たちが時代の変化を受け止めながら生きている中で、一番変わっていないのは、実は三之丞なんです。脚本を書く上でも、ふじきさんが一番苦労しているのは三之丞で、彼をこのドラマの中でどう生かしていくかが、一番難しいところだと思うんですね。異質だからこそ深く描きすぎると強くなるし、でも弱すぎると伝わらないし……。ディスカッションを重ねながら、三之丞という役を作っています」
そんな三之丞は、ドラマのスパイスのような存在だという。物語の陰となる部分を背負う難しい役でもあるが、橋爪さんは「板垣さん自身が持つ魅力はもちろん、役について深く考えて、三之丞をそのまま生きてくれていると思います」と、板垣さんの演技に舌を巻く。
「三之丞って客観的に見ると、すごくかわいそうな人物だと思います。何とかしないといけないけれど、何もできない、どうしようという苦悩の中で生きている。その役を、板垣さんが正面から向き合って体現してくれているからこそ、すごくかわいそうに見えていると思います。ボンボン息子として育てられて、考える術(すべ)すら持っていないけれど、その中でもなんとかしようと、足を震わせながら立っているような人。そこにリアリティーを感じますし、板垣さんじゃなければ、なかなかあそこまでできないなと感心しました」




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