じゃあ、あんたが作ってみろよ
第9話 おにぎり食べて、元気だせ!
12月2日(火)放送分
高石あかりさんがヒロインを務めるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(月~土曜午前8時ほか)で、トキ(高石さん)とヘブン(トミー・バストウさん)に深く関わっていくことになる英語教師・錦織友一を演じる吉沢亮さん。オファーを受けた際の心境や猛特訓した英語、高石さんとバストウさんの印象などについて語った。
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吉沢さんが演じる錦織友一は、明治時代の松江の偉人・西田千太郎がモデル。松江随一の秀才で「大盤石(だいばんじゃく)」の異名を持つ。松江中学で英語教師を務め、外国人教師として松江にやってきたヘブンをサポートする……というキャラクターだ。
「ばけばけ」の制作統括・橋爪國臣さん、演出の村橋直樹さんとは、吉沢さんが主演を務めた2021年の大河ドラマ「青天を衝(つ)け」に続く再タッグとなる。
「『青天を衝け』チームにまたお声がけいただいたので、ありがたいですし、ぜひやらせてくださいという気持ちでした」
台本を読んで「言葉の掛け合いが面白い」と感じた吉沢さん。
「錦織という人物は西田千太郎さんという実際の方がモデルになっているのですが、いろいろ資料をいただいて読ませていただいて、すごく魅力的な方だなと思ったので、ぜひやってみたいと思いました」
さらに、英語を話す役に挑戦できることも、オファーを受ける決め手になったという。
「以前から英語を学んでみたいという思いがぼんやりあったので、いい機会かもしれないと思い、やらせていただいてるのですが、思った以上に英語のせりふが多く、難しくて絶望しております(笑)。最初オファーをいただいたときは、月に2~3日撮影の時もあると聞いていたのですが、気付いたら月の半分は大阪にいるので、ちょっとおかしいなと思いながら(笑)、 頑張って英語のせりふを覚えながら撮影に臨んでいます」
吉沢さんは、錦織を演じるにあたり、クランクイン前の昨年12月頃から週2、3回の英語レッスンに励んできた。撮影が始まってからも練習を続け、英語指導の先生にアドバイスをもらいながら撮影に臨んでいる。
「錦織は『大盤石』と呼ばれるぐらい秀才な男。ネーティブのように発音がいいとか、そこまでを目指しているわけではないのですが、なるべく見ている人に違和感を与えないように“練習している感”が出ないぐらいには話したいと思っています。英語のせりふを覚えることはできても、それを言葉として発するときのテンションが難しいです。でも、完成した第5週を見たトミーさんから『完璧だった』というお墨付きをいただいたので、なんとか形にはなっているのではないかなと思っております」
「ばけばけ」の舞台は明治時代。主演を務めた「青天を衝け」でも明治時代が描かれたが、そのときの経験が、本作での演技に生かされていると感じることはあるのだろうか。
「意図的に何かを意識してということはないですが、その時代を生きた人たちの空気感は共通しているかもしれません。渋沢栄一は時代の変化を心から楽しめる人でしたが、そこに取り残される人もいれば、いやが応でもそこに乗っかっていくしかない人もいる中で、じゃあ錦織はどうなんだろうということも考えました。『青天を衝け』の撮影で学んだこと、経験した空気感が、今回の役作りにも生きている気がしますし、今後『青天を衝け』を感じるようなシーンも出てくると思います」
第5週以降は、高石さん、バストウさんとの3人のシーンが多くなるといい、「お二人とも本当にお芝居が自然で、コメディーではあるんだけど、そこをオーバーに演じない感じがすごく心地いいです」と二人の演技をたたえる。
「高石さんに関してはコメディー好きなんだろうなという感じがしますし、せりふなのか素で笑っちゃっているのか分からないぐらい、お芝居の中になじんでいる感じがあったので最初は戸惑うぐらいでした。トミーさんはめちゃくちゃ日本語が話せる人なので、僕がトミーさんに英語のせりふが大丈夫だったか聞きながら撮影しています。そんなお二人から刺激をもらえますし、一緒にお芝居していて本当にやりやすいなと感じています」
今後は、バストウさん演じるヘブンの奔放な言動に、錦織が振り回されるシーンもたびたび登場するという。
「第4週では、錦織は自分の生い立ちが恵まれた家庭ではないということもあって、自分の力で世界を変えていく、日本を変えていくという高い志を持って東京に出ていたんです。だから、秀才らしく見えるように意識していましたが、第5週からはずっとヘブン先生に振り回されているので(笑)、あまりそこは強く意識せず、どちらかと言うとドタバタ感を意識しながらやっています」
撮影中はキャストのアドリブが飛びかっているといい、「トミーさんが日本語でアドリブを入れてくるので、ちょっと笑っちゃう瞬間があります。彼は戸惑うことなく、楽しそうに対応している印象があります」と明かす。
「僕も英語のせりふでのアドリブに挑戦してみることもあるのですが、リハーサルでやってみて『やめよう』となります(笑)。この先、英語を勉強していって、いつかそういうシーンが撮れればいいなと思っています」
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