ばけばけ:怪談好きをヘブンに明かしたトキ 視聴者を最もクギヅケにした「午前8時11分」はどんな場面? 第57回の注目度データ

連続テレビ小説「ばけばけ」のロゴ (C)NHK
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連続テレビ小説「ばけばけ」のロゴ (C)NHK

 高石あかりさん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第57回(12月16日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた割合を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、最高値は午前8時11分の66.4%だった

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 「ばけばけ」は113作目の朝ドラ。ヒロインの松野トキと、その夫となるレフカダ・ヘブンのモデルは、松江の没落士族の娘、小泉セツと、「怪談」などの著作で知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)だ。ドラマの中では大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描くという。

 ◇注目度のピークは「ホン、ミル、イケマセン」

 第57回は、大雄寺でお祓(はら)いを受けた際、怪談「水あめを買う女」を住職(伊武雅刀さん)から教わり、ヘブン(トミー・バストウさん)は怪談にすっかり魅了される。怪談をもっと聞きたいと興奮するヘブンに、トキ(高石さん)は自分が怪談好きであることをついに打ち明ける。

 テレビの前の視聴者のうち、画面に視線がクギヅケになっていた人の割合を示す「注目度」はこの日、全体的にやや低調。最高値も66.4%で、60%台後半に到達するのがやっとのグラフになった。グラフは細かく上下しているが、「怪談好き」を打ち明けようとするトキの節目の場面ごとに注目度が上昇していたかのように見える。

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 最初の山は午前8時6分の64.5%。お祓いを受けた大雄寺からヘブンが帰宅した場面に当たる。通訳として同行してくれた教え子の正木(日高由起刀さん)が帰るので、ヘブンは玄関から再び飛び出してきて、正木に礼を言う。トキは正木を見送った後、決心したかのような表情で、ヘブンの部屋へと進む。自分が怪談好きで、怪談を語ってあげられることを伝えるためだ。

 続く午前8時7分は注目度が下がるが、トキがヘブンに「怪談をもっと聞きたいですか?」とようやく直接伝えられた午前8時8分は62.6%とやや上がる。

 その後は再び下がって、再浮上するのは午前8時11分の66.4%。この日の最高値だ。さっそくヘブンのために怪談を語ろうと張り切るトキは、母のフミ(池脇千鶴さん)からプレゼントされた、怪談が書かれた書籍を持ってくるが、ヘブンから「マツ(待つ)、マツ」「ホン、ミル、イケマセン」と止められる。ちょっと意外な展開に、視聴者は「えっ」と画面に引き付けられた場面だったのかもしれない。

 ◇「鳥取の布団」 ネット盛り上がるも、注目度は上がらず

 「アナタノハナシ、アナタノカンガエ、アナタノコトバ、デナケレバ、イケマセン」。やや戸惑い気味だったトキに、ヘブンがそう語りかけるあたりは午前8時12分台。「シジミサン、ハナシ、カンガエ、コトバ、キキタイ」と言われ、自分が認められたようにも感じたのだろう。うれしそうなトキはがぜん張り切り始める。

 午前8時13分台は、「では、『鳥取の布団』という怪談はいかがでしょうか」というトキの提案に、ヘブンが「ゼヒ!ネガイマス」と即答する。「鳥取の布団」は夫だった銀二郎(寛一郎)がトキに聞かせた思い出深い怪談だ。

 「鳥取の布団」のワードに、ネット上は盛り上がったが、注目度は午前8時12分以降、緩やかに下降し続け、トキが怪談を語り始める前に、第57回は終了した。ろうそくまで持ち出し、演出まで凝り始めたトキ。翌日の第58回で怪談が始まると、注目度も上昇するのだろうか。

 活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。(文・佐々本浩材/MANTAN)

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