再会~Silent Truth~
第1話 容疑者は初恋の人
1月13日(火)放送分
俳優の高石あかりさん主演のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、元武士の人力車夫・永見剣造を演じている大西信満(しま)さん。朝ドラ初出演となる大西さんが、オファーを受けた際の心境や、印象的だった撮影について語った。
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「ばけばけ」は、松江の没落士族の娘・小泉セツとその夫・八雲(ラフカディオ・ハーン)夫妻をモデルに、「怪談」を愛するヒロインが、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく姿を描く。
大西さん演じる永見は、「不器用ですけん」が口癖の真面目も真面目で、とにかく素直な男。錦織(吉沢さん)の紹介でヘブン(トミー・バストウさん)専属の車夫となる。
出演が決まった時を振り返り、大西さんは「最初にマネジャーから朝ドラの出演オファーがあると聞いた時は、残念だけど状況的に実現は難しいのではないかと思いました。というのも、明治時代の『シェフ』役と聞いたからです」と明かす。
「小泉八雲の物語なら確かに専属シェフがいそうだと思いましたが、当時の自分は別の作品の役作りで頭は角刈り、顔は真っ黒に日焼けしていて。おおよそ屋内で作業するシェフには見えませんし、国民的番組で拙い包丁さばきをお見せして朝からお目汚しするわけにもいきません。付け焼き刃で料理の腕が激的に向上するとも思えず、どうしたものかと悩みました。でも数日後にふと明治時代なら『シャフ』役ではないか? と思い浮かび、マネジャーに確認してもらったんです。思った通り、車夫でした(笑)。それなら日焼けしていてもできそうだと、俄然話が進んだわけです。今となっては笑い話ですね」
途中参加となった撮影については「すでに人間関係が構築されている撮影現場に新参者として入っていくのは、どんな作品でも気が重いものです。けれど『ばけばけ』では松野家の皆さんが温かく迎えてくださって、スムーズに世界観に入ることができました。本当に感謝しています」と感謝を口にする。
「永見の登場は第15週からなので、それまでの台本は読まずに放送で『ばけばけ』を見ていたのですが、一人一人が確実に画面の中で生きていて本当にすばらしいと思います。放送後に現場で『あのシーンよかったよね!』と話して盛り上がっています。高石あかりさんは尋常じゃない反射神経を持った、しなやかな猫みたいな人。共演していて楽しいです。トミーさんは勉強家で知識欲も旺盛。現場でよく古事成語や四字熟語の意味を聞かれます」
人力車を引くシーンもあり、「ロケが思いのほか大変でした」と苦労を吐露する。
「セットの道は平坦ですが、ロケでは人力車を引いて急勾配や砂利道、木の根が張ったでこぼこ道を走らないといけません。肉体労働なので最初の何日かは太ももの筋肉痛がすごかったです。最初にお話ししたように別の作品の役作りがあり、去年の夏にたくさん歩いていたことが意図せず永見の役作りになりました。足腰が鍛えられていなかったら、人力車をスイスイと引けなかったと思います」
さらに、「自分がどうこうよりも、おトキさんやヘブン先生、錦織さんを実際に乗せて走るのでけがさせないように常に安全を心掛けていないといけませんでした」と明かし、「人力車は意外と高さもあるので、もし転倒したらと思うとヒヤヒヤしましたね。セットも狭いですから、人力車をぶつけてヘブン邸の門を壊さないように気をつけながらの撮影でした」と振り返った。
最後に、大西さんは「永見の限られた出番の中でこの先の展開に視聴者の皆さんが納得できるように、意識しながら演じています。車夫とはいえやはり人間同士、松野家の皆さんとの関係性もいつの間にかできあがっていくはずです」とアピール。
「劇中では描かれませんが、永見も元士族という設定です。彼も時代に職を奪われ、体が丈夫であればできる車夫を家業としたなら、その境遇だからこそ分かるおトキさんやヘブン先生の気持ちがあると思います。せりふで説明はしないけれども、永見なりの思いやりや気遣いが人力車に乗せている姿からうっすらとにじみ、言語化できない温かい空気が視聴者の方に伝わればうれしいです」
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