朝ドラ:初の外国人ヒロインに 来秋放送の「マッサン」

 放送中の「ごちそうさん」、2014年春スタートの「花子とアン」に続く、14年後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)が、朝ドラ史上初の外国人をヒロインにした「マッサン」に決まり、18日、大阪市内のNHK大阪放送局で発表された。日本のウイスキーの誕生を支えた竹鶴政孝とその妻の英国人の妻・リタをモデルにした奮闘記で、ヒロインは12月中に書類選考を行い、来年1月にオーディション、同2月に発表される。

ウナギノボリ

 タイトルの「マッサン」は、難しい日本語と格闘したヒロインが愛情を込めて呼んだ夫の愛称。夢に生きる不器用な日本男児と大阪弁を話す気品あふれる英国人妻という凸凹夫婦の人情喜劇。映画「パッチギ!」や「フラガール」などで知られる脚本家・羽原大介さんが脚本を手がける。

 舞台は大正時代、ウイスキーに目覚めた造り酒屋の跡取り息子が、本場のスコットランドに単身渡り、現地の女性と恋に落ち、駆け落ち同然で国際結婚する。ヒロインは、日本で文化の違いに翻弄(ほんろう)されながらも、大阪弁を身につけ、日本の“おもてなしの心”を知り、“日本人の美徳”を見いだしていく。太平洋戦争時にはスパイ容疑までかけられるが、それでも日本を愛し、厳しい時代を生き抜く……という物語。

 脚本の羽原さんは「最初は半年間続く150本のドラマという長さに不安を抱きました」というが、「夫婦の七転八倒ぶりを、記録と取材に基づいたエピソードを重ねつつ、大胆なフィクションも加え笑って泣けるエンターテインメントを目指して紡いでいきたい」と意気込んでおり、制作統括の櫻井賢さんは「愛すべき滑稽(こっけい)なる夫婦の丁々発止が、日本の朝に笑いと涙と夢と元気をたっぷりお届けします」とコメントしている。放送は14年9月29日~15年3月28日、全150回予定。(毎日新聞デジタル)

テレビ 最新記事