モデルで女優の遠藤新菜さんが出演する映画「無伴奏」(矢崎仁司監督)が26日、公開された。役作りのために、ヘアスタイルを人生で初めてというベリーショートにし、5キロの減量もした遠藤さんに、その舞台裏を聞いた。
ウナギノボリ
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映画は、直木賞作家・小池真理子さんの半自叙伝的小説が原作。1970年前後の仙台を舞台に、クラシック音楽の流れる喫茶店「無伴奏」で出会った男女4人の激しい恋と青春を描くラブストーリー。主人公の響子を成海璃子さん、響子が恋焦がれる渉を池松壮亮さん、渉の友人・祐之介を斎藤工さんが演じ、遠藤さんは祐之介の恋人・エマ役で出演している。
エマは、年上の大学生と自由な交際を謳歌(おうか)する10代の大人びた少女。遠藤さんは、この役を演じるにあたり、当時、流行していた英国モデルのツイッギーのスタイルを参考にしたという。
ヘアスタイルは、ベリーショートにチェンジ。「モンチッチですね」と照れたように笑う。「今までずっと長かったのですが、切ることに対して抵抗はなかったです。それよりも、この役を演じたい気持ちのほうが強かった」と語り、短い髪に合わせて顔のラインもすっきりと見せるため、「撮影前の約3週間で集中的にダイエットしました」という。
「結果的には5キロやせたんですが、ファッションもミニスカートや水着など、体を見せるものが多かったので、きれいに見せたかった」といい、その方法は「夕食は抜いて、朝と昼も野菜かフルーツを食べるだけというものでした。それと同時に、運動をしたり、エステに行ったり、あとはお風呂に長めにつかったり。けっこう無茶なダイエット」と苦笑い。そして「役に近づく意味でも、それくらい無理をしたかった」とストイックな一面を見せた。
また、劇中では濃厚なラブシーンを演じ、初めてヌードも披露している。「それも私にとっては、髪を切るのと同じくらいのレベルでした。役を演じる上で必要なこと」と躊躇(ちゅうちょ)しなかったといい、「それよりも、自分がこの場面で脱ぐ意味や、撮られ方を考えました」と振り返った。
さまざまな挑戦をした今回の作品を遠藤さんは、「完成したものを最初に見た感想は、とにかくきれいな映画でした。今ほどオープンにはできない、当時の若者たちのそれぞれの苦悩がすごく美しく描かれています」とアピールする。スクリーンには、明るく華やかでありながら、どことなく陰のあるエマのはかなげな美しさが漂っている。
<プロフィル>
えんどう・にいな。1994年生まれ、東京都出身。2013年に「海にしずめる」で映画初出演にして主演デビューを果たす。映画出演作に、「Starting Over」(14)、「白魔女学園 オワリトハジマリ」(15)、「やるっきゃ騎士」(同)などがある。14年に、第45回「non-no」モデル・オーディションにて準グランプリを受賞し、現在は同誌の専属モデルとしても活躍中。
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