吉高由里子さんが新米検事を演じる連続ドラマ「正義のセ」(日本テレビ系)が11日、スタートする。これまでも吉高さんとドラマを作り上げてきた同局の加藤正俊プロデューサーは「やっぱり唯一無二」と吉高さんを評する。そんな加藤さんに、一見お堅いイメージの検事役に初挑戦する吉高さんの魅力を聞いた。
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「美丘」(2010年)や、昨年ヒットした「東京タラレバ娘」と、これまでも吉高さんのドラマを手がけてきた加藤さん。「(吉高さんが)20代最後ということもあり、何かやらせてもらいたいな」とテーマを探していた加藤さんは、ベストセラー「聞く力」でも知られる阿川佐和子さんが執筆した原作小説と出会った。「『これは阿川さんが映像を意識して書いているのかな?』って思うくらい、僕の中で主人公の動く姿が浮かんできた」といい「吉高さんに主人公の凜々子をやらせたい」と考えるようになったという。
主人公はお堅いイメージのある検事だが、原作の凜々子は普通の女性で、喜怒哀楽が激しくて、正義感が強すぎるあまり失敗をすることもある点が魅力だ。加藤さんは「これはただの検事物語ではなくて、普通の女の子が検事になって、いろんなことに悩んでぶつかりながら成長し、正義を学んでいく話」と解釈。「ただ事件を解決するだけの作品だったら、やらなかったと思いますよ」と笑う。吉高さん自身も、当初は検事を演じることに戸惑いがあったというが、「原作を読んでもらったら『あっ、これなら大丈夫かも』ってなったのは、やはり阿川さんが描く凜々子が魅力的だったからなんですよね」と加藤さんは振り返る。
かつて杏さん演じる銀行員がさまざまなトラブルを解決して人気を集めた「花咲舞が黙ってない」も手がけた加藤さん。今回はより権力を持っている検事が主人公ということで、表現にはいっそう心を砕いているという。「別に高圧的なお芝居をしているわけではないけれど、やっぱり『検事の竹村凜々子です』って言ったら高圧的にとられてしまうので、もっと『新米感』を出していかないと難しい。こんな若い検事の物語ってないと思うので、こだわって、苦労している」と語る。しゃべり方やたたずまい、仕草など、新米検事らしく見せることに苦心しているという。
吉高さんについて、長年見守ってきた加藤さんは「ドラマをやるたびに新しい顔を見せてくれる大好きな女優さん」と語る。専門用語には苦戦することもあるというが「僕からすると、吉高さんが言うと『伝わる力』を持っていると思いますよ」と話す。そんな「伝わる力」を持つ吉高さんが、「聞く力」作者の原作で、今度はどんな姿を見せてくれるのか。11日から毎週水曜午後10時放送。
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