バック・トゥ・ザ・フューチャー:1作目公開から35年 今でも愛される理由

映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の場面写真(C) 1985 Universal City Studios,Inc. All Rights Reserved.
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映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の場面写真(C) 1985 Universal City Studios,Inc. All Rights Reserved.

 大ヒットSF映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー(BTTF)」シリーズ全3作(ロバート・ゼメキス監督)が、日本テレビ系の「金曜ロードSHOW!」(金曜午後9時)で6月12日から3週連続で放送される。視聴者リクエスト企画の第2弾で、番組のホームページには「時代を超えた名作」「すべてが最高!」「とにかく見ていて楽しい」という熱量の高いコメントが寄せられた。1作目の公開から35年がたった今でも、「BTTF」が愛され続けている理由を探る。

 ◇「フューチャー現象」巻き起こす

 「BTTF」は1985年に1作目が公開され、世界でヒットを記録。その後、「PART2」(1989年)、「PART3」(1990年)も大ヒットとなった。高校生のマーティ(マイケル・J・フォックスさん)が、科学者のドク(クリストファー・ロイドさん)が作ったタイムマシンのデロリアンでタイムスリップするSF作品。1作目は1985年の30年前の過去、2作目では30年後の未来、3作目では100年前の西部開拓時代が舞台となっている。

 1985年に1作目が公開されると、全米では「フューチャー現象」と呼ばれる社会現象を巻き起こすほどの大ヒット。日本では第1作が1985年末に公開され、興行収入約36億5000万円と、1986年の洋画国内配給収入で1位を記録。「PART2」「PART3」は1989年末~1990年に公開された。「PART2」の興収は約55億3000万円、「PART3」の興収は約47億5000万円となり、1990年の洋画国内配給収入でワンツーフィニッシュを飾る大ヒットとなった。

 ◇タイムスリップ生かしたネタの数々

 「BTTF」といえば、タイムスリップを生かしたネタの数々が見どころだ。例えば、マーティが1985年から1955年にタイムスリップしたが車にひかれ、学生時代の母・ロレインに介抱されるシーン。マーティが履いていたパンツのゴムに「Calvin Klein」と書かれていたため、ロレインはマーティの名前を「カルバン・クライン」と思い込む。1955年には「カルバン・クライン」のブランドは存在していなかったため成立するギャグシーンだ。

 マーティが1985年に戻るために、若きドクに会いに行く場面では、未来から来たと話すマーティを信用できないドクが「1985年の大統領は誰だ?」と尋ねる。マーティは「ロナルド・レーガン」だと回答するのだが、ドクはこれをばかにする。1955年のロナルド・レーガンは俳優として活躍していたので、当時の感覚では大統領になっているなどと思うはずもない。

 またダンスパーティーにバンドとして参加することになったマーティが、1曲演奏するよう要求され、「懐かしいオールディーを1曲。僕のいたところではオールディーです」と言って披露するのは、1958年に発売されたチャック・ベリーの名曲「ジョニー・B.グッド」だ。ノリノリで演奏を終えると、新しいサウンドにポカンとする会場に、マーティが「君らにはまだ早かったかも」とつぶやくくだりは、最高のシーンだ。
 
 ◇「未知との遭遇」「E.T.」から続く「明るいSF」の系譜

 また、公開された1985年当時、明るい作風の大作SF作品が少なかったことも、「BTTF」が愛されている理由の一つだろう。当時ヒットしたSF作品には、1979年に公開された「エイリアン」(リドリー・スコット監督)や1982年の「遊星からの物体X」(ジョン・カーペンター監督)、同年の「ブレードランナー」(スコット監督)、1984年の「ターミネーター」(ジェームズ・キャメロン監督)などがある。いずれも名作ぞろいだが、やや暗いディストピア作品が多いのが特徴だ。

 そんな中、1982年に公開されたスティーヴン・スピルバーグ監督の傑作「E.T.」は、地球外生命体と人類の心温まる交流を描いて大ヒットとなった。明るいSFとなった「BTTF」には、「E.T.」のほか、宇宙人とのコンタクトを描いた「未知との遭遇」(1977年)も手がけ、製作総指揮として参加したスピルバーグ監督の影響もあったのかもしれない。

 世間では緊急事態宣言が解除され、徐々ににぎわいを取り戻しつつあるが、かつての日常とはほど遠い生活が続いている。こんな時だからこそ底抜けに明るい「BTTF」を見て、元気を取り戻してもらいたい。

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