町田啓太:「青天を衝け」土方歳三役で決意「強くあらねば!」 “鬼の副長”に感じたシンパシーとは?

大河ドラマ「青天を衝け」に土方歳三役で出演する町田啓太さん (C)NHK
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大河ドラマ「青天を衝け」に土方歳三役で出演する町田啓太さん (C)NHK

 俳優の吉沢亮さん主演の大河ドラマ「青天を衝(つ)け」(NHK総合、日曜午後8時ほか)に土方歳三役で出演する町田啓太さん。土方といえば、「新選組」の近藤勇の右腕として活躍した幕末のキーパーソンの一人で、極端に厳格な一面があったことから“鬼の副長”と呼ばれた人物だ。そんな“鬼の副長”を演じる上で、「強くあらねば!」という意識が芽生えたという町田さんに話を聞いた。

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 ◇そうそうたる役者陣が過去に好演 土方歳三役にプレッシャーはなかった

 町田さんは土方の印象について、「“鬼の副長”と呼ばれているくらい、すごく狂気もあったりするのかなと思っていた」と明かす。ただ、土方について学んでいくにつれて印象は変わってきたようで、「調べていけばいくほど、自分自身にも厳しく、周りにも厳しくということで、自分の筋を通そうとしていた人物なんだなと思った」と話す。「それって、本当に心が強くないとできないことだと思うんです。相当いろいろな考えを自分の中に落とし込んで動かないと、そういうことはできないと思うので。そういった意味で『やっぱり、すごいな!』と思うことがたくさんありました」と振り返った。

 一方、土方を演じる上で「強くあらねば!」という決意が芽生えたという町田さん。「どう生きるか、どう死ぬかというところに重きを置いていた人物だと思いますので。やっぱりそこは自分自身にとっても学びになっています。自分自身はどうありたいかなということを、自分に問うようになりました」と語り、少なからず“鬼の副長”の生き様に影響を受けたようだ。

 大河ドラマの土方といえばこれまで、1974年の「勝海舟」で藤竜也さん、1977年の「花神」で長塚京三さん、2004年の「新選組!」で山本耕史さん、2010年の「龍馬伝」で松田悟志さん、2013年の「八重の桜」で村上淳さんらが演じてきた。そうそうたる俳優陣が演じてきた歴史上の人物であるが、町田さんは「プレッシャーとかは特になくて」と告白。
 
 「多分、今まで演じられてきた方々も、自分なりに(演じよう)とか、いろいろな土方歳三像をキャッチして、しかもその作品の中での土方歳三をどう演じようというのを懸命に探した結果、素晴らしい土方歳三を演じられていると思うんです。今回の『青天を衝け』ならではの土方歳三を演じられたらいいな、という思いでいるので、すごくプレッシャーがあるとかということは実はあまりないんです」と明かした。

 ◇“地方出身”という共通項 “憧れ”を持つ姿にシンパシーも 

 土方は渋沢栄一と同じ武蔵国出身の人物だ。一方、自身も群馬県出身ということで、土方と“地方出身”という共通項を持つ町田さん。「渋沢栄一も田舎の出だということで、(土方が)シンパシーを覚えるっていうシーンがあるんですけど。すごく大好きなシーンでして。そこで、自分はどういう思いで武士になったのかを吐露することもあるんです。僕もやっぱり田舎出身だったりするので、すごくそこは役を通してシンパシーを感じまして。そういうところを大事にできたらいいなと思いながら演じさせてもらっています」と話した。

 また「僕は芸能界であったりとか、華やかなスポーツの世界とかにすごく憧れを抱いていたんです。土方歳三さんの場合は、武士がそこ(憧れ)になっているので、すごくシンパシーを感じるというか……」と共感を寄せつつ、「東京だったりとか、一番栄えてる街に入っていくときに、僕は田舎者を出したくないなとかあったんですよ(笑い)。そういうところはもしかしたら土方歳三にもあったんじゃないかな」と推測した。

 されど土方は“鬼の副長”。さすがに町田さん自身と異なるところもあるといい、「似てないなと思うところは、あえて言わせてもらうならば、あまり僕は(土方みたいに)人に無理強いはしないかなと」とにやり。「たぶん、それは時代が違うからだと思うんですけど。そこに関しては、僕はそんな決断はなかなかできない“小心者”だなと思ってしまいました」と違いを強調していた。
 

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