与田祐希:“量産型”主人公は「ほぼ私」 乃木坂46が転機に 地上波連ドラ初主演「量産型リコ」

「量産型リコ -プラモ女子の人生組み立て記-」で主演を務める「乃木坂46」の与田祐希さん(C)創通・サンライズ
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「量産型リコ -プラモ女子の人生組み立て記-」で主演を務める「乃木坂46」の与田祐希さん(C)創通・サンライズ

 アイドルグループ「乃木坂46」の与田祐希さんが主演を務める連続ドラマ「量産型リコ -プラモ女子の人生組み立て記-」(テレビ東京系)が6月30日から毎週木曜深夜0時30分に放送される。与田さんは昨年配信されたウェブドラマ「最愛のひと~The other side of 日本沈没~」で主演を務めたことがあるが、地上波連続ドラマで主演を務めるのは初めて。「深夜ドラマ×プラモデル」をテーマとしたドラマで、ごく普通の“量産型”の主人公・小向璃子(与田さん)が仕事、プライベートについて自問自答しながら、プラモデルとの出会いを通じて成長する姿を描く。“量産型”の主人公は「ほぼほぼ私なんです」という与田さんに、プラモデル、ドラマへの思いを聞いた。

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 ◇量産型ザクを作る 想像以上に楽しい!

 ドラマは、人気アニメ「ガンダム」シリーズのプラモデルなどを展開するバンダイスピリッツが制作に協力し、さまざまなプラモデルが登場する。第1話には量産型ザクが登場する。「今までプラモデルを作ったことがなかった」という与田さん。撮影を前に、量産型ザクのプラモデル作りに挑戦した。

 「作る前にいろいろ調べたのですが、想像以上に複雑な工程があり、難しそうで、ちょっと不安な気持ちもありました。細かい作業が苦手なので、苦戦すると思っていましたが、実際にやってみると、あっという間に時間が過ぎていきました。接着剤を使ったり、ちょっとだけ塗装もして、説明書を見ながら黙々と2時間くらい作っていました。塗装が難しいんですよね。ムラになっちゃったりするので」

 「細かい作業が苦手」という与田さんだが、「緊急事態宣言の時、DIYにはハマって、棚やテーブルを作っていました。電動ノコギリを使ったりして、汗だくになりながら、夢中になっていました。こういう作業は苦手と思っていたけど、意外に好きなのかもしれません」とも話す。

 プラモデルを作ってみて発見もあった。

 「いざ作ってみると想像以上に楽しいし、完成したら、大切にしたい!と思いました。自分で作ったものですし、唯一無二な感じがすごくいいんです。DIYとも似ていると思いました、集中して、時間の感覚がなくなり、ほかのことを考えなくなるんです。リフレッシュできる感覚を味わいました。いろいろ作ってみたいです。(乃木坂46の)メンバーのプラモデルとかあったら面白いですね。自分で自分のプラモデルを組み立てるのは、ちょっと気まずいので、ほかのメンバーを組み立てたいです(笑い)。(齋藤)飛鳥さんは、顔が小さすぎて、作るのが大変かもしれません」

 ◇私のことを知ってる人が書いたのかな?

 与田さんが演じる小向璃子は性格、容姿、好きなもの、センスや価値観などあらゆるものが平均的なタイプ。イベント企画会社に勤務し、会社の中でも“のほほん部署”と言われるイベント3部に所属している。ある日、同僚から言われた「量産型の人間」という言葉に自問自答してしまい、ふと町で見つけた模型店が気になり入ってみると、「量産型」と書かれた「機動戦士ガンダム」のザクに目が留まり、堅物店主に勧められるままに初めてのプラモデル作りに挑戦する。璃子は徐々にプラモデルの魅力にひかれていくことになる。

 与田さんは“量産型”の璃子について「ほぼほぼ私なんです」と話す。

 「自分と同じ部分が多すぎてびっくりしたくらいです。学生の頃から、特別目立つ存在ではなく、特にどこのグループにも属してなくて、でも友達はいるという中間層でした。みんなが入っているから、テニス部に入ったり、流行はとりあえず追ったり……。何かが得意でもなく、趣味も特技もない。量産型だったのかな?」

 与田さんは「私のことを知ってる人が書いたのかな?」とも感じたという。

 「ここまで自分に近い役は初めてです。監督に『役作りをあまりしなくてもいい』『そのままで』と言われました。逆にそれも難しいかもしれませんね。撮影前なので、ドキドキしています。ヒーロー的な存在でもないですし、普通の女の子なので、共感していただける部分もあるかもしれません。いろいろな人に愛されるキャラクターになれるように、頑張りたいです。プレッシャーもありますが、楽しみな気持ちが大きいです」

 与田さんは、自身を“量産型”と感じているようだが、そんな風には見えない。乃木坂46のメンバーとして躍動する姿は唯一無二の存在感がある。璃子がプラモデルと出会い、変化したように、与田さんも転機があった。

 「乃木坂46に入ったことで、変化しました。それまでは目立つこともなかったのですが、初めて人前に出る経験をして、考え方も変わったり、自分でやりたいことを探したりするようになったんです。人前に出ることが苦手だったんですけどね。その時の自分から、今の自分は想像できないです。璃子ちゃんがプラモデルに出会ったのと同じかもしれません」

 与田さんと璃子は重なる部分も多く、「役と一緒に私も成長していきたいです」と意気込む。“量産型”だった与田さんにしかできない演技を見せてくれそうだ。


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