深川麻衣:主演作「彼女たちの犯罪」が話題 答えがないからこそ悩む芝居の世界

連続ドラマ「彼女たちの犯罪」で主演を務める深川麻衣さん(C)横関大/幻冬舎/ytv
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連続ドラマ「彼女たちの犯罪」で主演を務める深川麻衣さん(C)横関大/幻冬舎/ytv

 連続ドラマ「彼女たちの犯罪」(読売テレビ・日本テレビ系、木曜午後11時59分)で主演を務める俳優の深川麻衣さん。普通の幸せを渇望した女性3人の人生が、失踪事件を機に意外な方向へ進むサスペンスで、前田敦子さん、石井杏奈さんも出演する。「1話からすごく濃厚な伏線が張られたドラマになっていて、徐々にちりばめられた違和感がつながっていくので、そのときの気持ちよさを体感してほしい」と話す深川さんに、今作への思いや俳優業について聞いた。

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 ドラマは、横関大さんの同名小説(幻冬舎文庫)が原作。容姿端麗で仕事も充実。恋愛だけがうまくいかない日村繭美(深川さん)、“ハイスペ医師”と結婚したが、使用人のように暮らす主婦の神野由香里(前田さん)、念願の刑事課に配置されたが、使命感ゆえに思い悩む熊沢理子(石井さん)。それぞれが思い描く「普通の幸せ」への渇望が、彼女たちを狂わせていく。

 ミステリーやサスペンスが好きで、そういった作品を好んで見ているという深川さん。「原作も面白くて、撮影を楽しみにしていました」と笑顔を見せながら、「原作を読んだ方も二度楽しんでもらえるような新しいスパイスが加わっていて、ドラマオリジナルの展開になっています。皆さんの予想を裏切っていけたら」とアピールする。

 深川さん演じる繭美は、大手アパレル企業で広報を担当している32歳。おしゃれでセンスも良く、大学時代にはチア部で活躍した。現在は恋人がおらず、 “普通に”結婚できないことに内心激しい焦りをおぼえている。

 「繭美は“仕事大好き人間”でこれまで生きてきたけれど、30歳をすぎて周りの友達が結婚しだして、自分も焦りだしてしまって。この先、何を軸にして生きていけばいいのか悩み始めている。見た目の強さと裏側の弱さ、もろさが人間らしいなと思います。私も仕事が大好きなので(笑い)、そこは共通しているところかな」

 撮影現場では、前田さんや石井さんと食べ物の話などで盛り上がっているといい、トウモロコシ狩りに行く計画もあるのだという。

 「二人とも飾らない人で、すてきです。前田さんからは、“おいしい玄米の炊き方”を教えてもらったり、この前は話してて途中でツボにはまって久しぶりに泣き笑いしました。杏奈ちゃんには、個人的に気になって『基礎体力のトレーニングとか、どういうことをやっていたの?』とか、飼ってるワンちゃんの話とか、いろいろ質問攻めしています(笑い)」

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 これまでたくさんの作品に出演し、さまざまな顔を見せてきた深川さん。俳優業は「面白くもあり、すごく難しいお仕事」と感じているといい、「答えがない分、ずっと考え続ければ追求していくことができるけど、答えがないから、何が正解なのかと悩んでしまう部分がある。それがやりがいでもある」と話す。

 あるとき、共演した俳優の先輩から、監督から演出を受ける深川さんの姿を見て、「監督からの演出に応えたい気持ちで、『はい、わかりました!』と言っちゃう気持ちは、自分もそうだったからすごくわかる。でも、少しでも腑(ふ)に落ちていないんだったら、そこはちゃんと話し合っていかないとダメだよ、という言葉をいただいて。作品を一緒に作っていくってそういうことだよなって思って、すごく染みました。今でもその言葉はたまに思い出します」と明かす。

 そんな深川さんの目標は、説得力のある俳優だ。

 「どんな時代設定でも、どんな内容でも、ちゃんとそこに“生きてる”と見えるような人になりたい。そういう説得力のある俳優になりたい。あとは『この人が出てる作品って面白そうだね』って思ってもらえる人になりたいですね」

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