放課後カルテ
第10話(最終話) これからも健康でいてほしい
12月21日(土)放送分
「日曜劇場」枠(TBS系、日曜午後9時)で放送中の鈴木亮平さん主演の連続ドラマ「下剋上球児」。舞台となる越山高校野球部の球児キャスト12人は、半年間に及ぶオーディションを経て選ばれた。2016年度入学でメガネがトレードマークの二番手投手、根室知廣を演じる兵頭功海さんは、自身は福岡県の野球強豪校で投手として活躍した。「朝から晩までグラウンドにいて、泥だらけになって……というのが、久々に高校に戻ったような感じで楽しい」と話す兵頭さんに、撮影中に感じた思いを聞いた。
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ドラマは、教師の夢を捨て切れず32歳で大学に再入学して高校教師になった南雲(鈴木さん)が、廃部寸前の野球部の顧問になり、甲子園を目指す物語。菊地高弘さんの同名ノンフィクション(カンゼン)にインスピレーションを受け企画。登場人物や学校、あらすじはすべてフィクションとして描く。「最愛」(2021年)など同局の人気ドラマで知られる新井順子プロデューサーと塚原あゆ子監督が手がける。
小学校4年から高校3年まで野球をやってきた兵頭さん。「スライディングして泥だらけになって……というシーンを撮影するなど楽しい日々です。リアルなきつさもあって、それも含めて部活のようで充実しています」と話す。
ドラマの放送後には、地元の友人などから連絡があったといい、「親ももちろん見てくれていて、違う番組のスタッフさんも『いいね』と言ってくれて」とにっこり。根室と同じ2016年度入学の椿谷真倫(つばきや・まりん)役の伊藤あさひさんは、「業界で一番仲の良い友達」といい、「『いつか共演したいね』と話しているときに、今回のオーディションの話があって。二人とも合格して、思い入れがあります。『日曜劇場』という大きなところでお芝居させてもらっていて、幸せだなと思います」と話す。
今作の撮影現場では、「役を“キャラ”っぽくせず、やりすぎないでほしい」という塚原監督の演出や、鈴木さんの芝居を見て「お芝居はしちゃダメ」ということを学んだ。
「根室の『真面目で臆病な性格』という説明を聞いてしまったら、『暗い子なんだな』とか捉えがち。でも、どんな人でも明るいときもあれば。家から出たくないときもある。そういう生っぽさだすときはお芝居をしちゃいけないんだなって」
「考える隙間がすごく多い」という“奥寺脚本”は「すごく難しくて。このシーンとこのシーンの間に何があったんだろう?って、どうとでも埋められるんです」と話す。そんなとき、鈴木さんは同じ目線でシーンについて話してくれるといい、「『お芝居をこうした方がいい』と言うのではなく、同じ目線で一緒に埋めてくれます」と話す。
兵頭さんは、スーパー戦隊シリーズ「騎士竜戦隊リュウソウジャー」(2019~20年、テレビ朝日系)にカナロ/リュウソウゴールド役で出演し、ドラマデビューを果たした。
「僕は5年目ですが、今回の現場では初めて作品に出る方もいて。横で見ていて、『この顔、すごく自然だな』と思う瞬間がたくさんあった。“僕”として自然にそこに立っている、そんなふうに演じたいなと強く思いました」
今作で学んだことを胸に経験を積み、「『日曜劇場』でもっと真ん中で帰ってこれる役者さんになりたい」と目標を語った兵頭さん。最後に、視聴者に向けて「根室は後半になってどんどん成長していく。成長していく過程を見守ってもらいたいです」と呼びかけた。
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