齋藤潤:「9ボーダー」川口春奈ら3姉妹の弟役 途中から参加「いい意味で違和感を持ちながらお芝居ができた」

連続ドラマ「9ボーダー」に出演する齋藤潤さん(C)TBS
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連続ドラマ「9ボーダー」に出演する齋藤潤さん(C)TBS

 俳優の川口春奈さんが主演を務める連続ドラマ「9ボーダー」(TBS系、金曜午後10時)。5月24日に放送された第6話では、七苗(川口さん)、六月(木南晴夏さん)、八海(畑芽育さん)の3姉妹の実家の銭湯「おおば湯」に“謎の少年”が訪ねてきた。少年は、3姉妹の弟、品川九吾だと明らかになったが、九吾を演じる16歳の齋藤潤さんに、撮影現場で感じたことや、共演者とのエピソードなどを聞いた。

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 --九吾は物語中盤からの登場となりますが、3姉妹らと共演していかがでしたか?

 すでに皆さんの関係性が完成されている中に自分が入った映像を見ると、「これで大丈夫なのかな?」と少し不安になりました。でも、九吾は3姉妹に反感を持っている役柄だったので、良い意味で違和感を持ちながらお芝居ができたと思います。

 現場はとても温かい雰囲気です。川口さんはカメラが回ってないとき、ずっと「カワイイね!」「ちゃんと食べてる?」などと言ってくださったりして、可愛がっていただいています。すごくありがたいです。

 (九吾の父である五郎役の)高橋克実さんは休憩時間に、昔の撮影現場のエピソードを教えてくれました。あとは昔の銭湯の値段とかも。いろいろお話も聞いてくださって、本当に“頼れるお父さん”みたいな方です。他の方たちにもとても優しく話しかけていただいているので、これから大庭家になじんでいけるよう、頑張って演じていきたいです。

 --クランクインのときの心境は?

 自分一人だけのシーンで、まだ「9ボーダー」に出演しているという感覚はありませんでした。でも、セットでの撮影が始まり、やっとこの作品に関わっているという実感が湧きました(笑い)。

 居間のセットはとても広くて撮影のセッティングをしている間も、皆さん居間にいることが多いんです。こだわりのセットだと聞いてはいましたが、誰もが居たくなる居心地の良さというものを僕も感じました。

 --九吾を演じるにあたり、共感するところはありますか?

 九吾は今までお母さんとおばあちゃんと暮らしてきました。3年前にお母さんが亡くなってからは自分の思いを打ち明けられる人もいなくて、ずっと我慢して生きてきたんです。それに苦労してきたお母さんの思いを無駄にしてしまうと感じて、九吾は「俺は一人で生きていく!」と決心したように思います。そういうところは男の子だなと思いましたし、九吾の気持ちがよく分かりました。

 --今回の現場で何か初体験があったと伺っています。

 収録中、初めて笑いのツボというものにハマりました(笑い)。大庭家の居間でウメケンこと梅津剣さん(お笑いコンビ「オズワルド」の伊藤俊介さん)の顔を見るたび、笑いがこらえられなくなってしまったんです。5カットぐらいNGを出してしまい、皆さんも「頑張れ!」と応援してくださって。カメラが回るたび、笑ったカットがフラッシュバックするので、「やばい、集中しなきゃ!」といったんはリセットするのですが、何度も笑ってしまい、同じことを繰り返していました。

 オーケーシーンもちょっとニヤリとしていたんじゃないかな、と思います(笑い)。これまで他の作品で笑ってしまうことがあっても、1回ぐらいでリセットできたんですが……。撮影現場で、ここまで笑いをこらえ切れなかったのは初めての体験です。

 --お芝居に入る前、必ずすることはありますか?

 現場に入ってお芝居が始まる前は、事前に考え過ぎないようにして、いったん全部忘れてからお芝居をするようにしています。前日まで台本を読み込み、自分の役はこうなるんだ!ということを体にしみこませます。

 でも、それを意識し過ぎると、他の作品でもワケが分からなくなってしまうことがありました。そのとき「現場に入ったら、リセットした方がいいかもしれないね」とプロデューサーさんにアドバイスをいただいたんです。最近はその言葉を思い出しながら演じるようにしています。

 --現在、高校生の齋藤さんですが、学業と俳優業を両立させるために工夫していることはありますか?

 テスト前はやはり勉強をしないといけないので、そこは頑張るしかないという思いでやっています。普段はどちらかというと仕事に気持ちが向いていることが多いですね(笑い)。

 --テスト前、撮影現場に勉強道具を持ってきたりするんですか?

 それはなくて、現場が終わってから家で勉強をするようにしています。仕事に学業を持ち込みたくないという思いもあって……。

 --ちなみに台本を覚えるのと、勉強をするのはどちらが大変ですか?

 勉強の方が大変です(笑い)。せりふを覚えるのが大変だと感じることは、ほとんどありません。家のソファで座りながらせりふを覚えることもあって。あとはお風呂とか、夜ベランダに出て一人つぶやいているときもあります。歩きながら、ひとりでせりふを言っていることも多いですね(笑い)。

 --撮影前、プロデューサーや監督から何かリクエストはありましたか?

 衣装合わせのとき、新井順子プロデューサーから九吾の設定資料をいただきました。そのときに「嫌な感じのキャラクターにはしたくない」とおっしゃっていたので、意識して九吾の役作りをしています。

 --九吾の衣装にもこだわりがあるのでしょうか?

 長野に住んでいたという設定で、どちらかといえば都会っ子ではない、というのが九吾の衣装のベースになっています。新井さんもとても悩みながら衣装を選んでいました(笑い)。

 --この撮影現場で学んだことはありますか?

 テンポ感のある会話のシーンが多いので、とても学ばせていただくことが多いです。実際に芝居をしてみると、間の取り方も自分が想像していたものとはまったく違いますし、すごく勉強になります。

 --では最後に、今後の見どころを教えてください。

 これからもっと九吾の素の顔が観られると思います。自分の思いを吐き出す九吾の表情をぜひ楽しんでいただきたいです。また、七苗さんとコウタロウさんとの関係も展開がありますので、ぜひ期待してください!

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