森田富美子:長崎原爆被害者 21歳で結婚も被爆には触れず 生き残った妹とも一切話さず 75年封印 「徹子の部屋」で

8月15日放送の「徹子の部屋」に出演した森田富美子さん(左)と娘の森田京子さん=テレビ朝日提供
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8月15日放送の「徹子の部屋」に出演した森田富美子さん(左)と娘の森田京子さん=テレビ朝日提供

 長崎原爆被害者の森田富美子さんが、8月15日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。96歳。1945(昭和20)年8月9日の長崎原爆で両親や弟を失った経験などを語った。

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 長崎原爆の時は16歳。21歳で結婚した。結婚相手にも「全くそのことには触れない」。「妹とも原爆の話は全くしませんでした」

 原爆投下翌日の10日に再会できた14歳の妹は「『みんな死んだ、みんな死んだ』って私に飛びついてきたんです。妹は、原爆が落ちてすぐ我が家に走って行っているんです。家族みんなが亡くなっている、父親や母親が亡くなるところを実際に見ていた。ですから私に『みんな死んだ、みんな死んだ』と飛びついてきたんだろうと思います。もうどうしようもなくて、しっかりと妹と抱き合った」。

 原爆投下後に猛火が家を襲っていた。家に行くと、玄関では父親が門柱の辺りで亡くなっていた。母親と小学1年の弟は、小さな塊で真っ黒になっていた。茶の間には小学3年の弟がさらに小さな塊で真っ黒になっていた。トタンのようなものに4人を横たえ、くすぶった木などをたくさん置いているうちに、燃え始め、きれいに骨になった。翌日、お墓に納骨した。

 被爆体験を75年封印してきたが、91歳の時にSNSで初めて語った。

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