ばけばけ:緊張が解けて縁側で“大の字” 高石あかりの真骨頂 制作陣が明かす“お見合いシーン”の舞台裏

連続テレビ小説「ばけばけ」の一場面 (C)NHK
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連続テレビ小説「ばけばけ」の一場面 (C)NHK

 高石あかりさんがヒロインを務める2025年度後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(月~土曜午前8時ほか)。今作の制作統括を務める橋爪國臣さんと演出の村橋直樹さんが、第2週(10月6~10日)で松野トキ(高石さん)が緊張のお見合いを終えて縁側で寝そべるシーンの裏側について語った。

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 ◇かつらの問題で「自由にできない」 逆手に取ってうまい身のこなしで「味が出た」

 第8回(10月8日放送)では、トキ(高石さん)が松野家と同格の旧士族・中村家の守道(酒井大成さん)との見合い(お茶出し)を終えて、部屋を出ると、緊張から解放され、大きなため息をつきながら縁側で“大の字”に寝そべる場面があった。

 村橋さんは「現場で高石さんには自由にやってくださいとしか言ってない」というが、あの場面は「細かい話をすると実は、自由にはやってない」と明かす。

 「(寝そべるには)かつらの問題があるんですよね。本当は障子を閉じた瞬間に、バーンとそのまま倒れ込みたいんですけど、実はかつらを縁側の外まで持っていくという細かい指示が出てまして。高石さんはうまい身のこなしで、なんとか(頭を縁側の)外まで持っていっているという。制約があり、自由にやってくださいとは、とても言えない現場ではありましたが、それを感じさせないところが高石さんで、感情がバーンと出た時のお芝居が、高石さんならでは。彼女にしか出せない味が出ていると思います」

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 ◇なるべく目線を合わせずに「探り合う表情で」

 橋爪さんは、「お見合いの場面は比較的、台本通り」だというが、「ほとんどせりふがないんですよ。ある種、目線だけでと探り合っているようなお芝居がずっと繰り広げられていくので、現場で役者さんと演出(スタッフ)で作っていった割合は大きいかもしれないですね」と明かす。

 「演出的なことで言いますと、2人がなかなか目が合わないようにどうステージング(配置)するかということをやりました。台本にはテーブルがなくて、座布団に座って向かい合って『初めまして』と頭を下げることになっていたんですけど、とにかく2人、なるべく目を合わせたくないなと。目が合うシーンは1回だけあるんですけど、あとは背中向きでお互いのことを探ってるような、お互い目を合わせない瞬間が長くなるように演出しています。『探り合ってくれ』みたいなことは演者には伝えずに、自然とお互い顔が見えてないので、探り合う表情になっているのが、あの場面のお芝居の良さかなと」

 ◇“共感力”でトキ=高石あかりに

 お見合いシーンも含めて、全編にわたってトキとして生きている高石さんの演技が魅力的だ。

 村橋さんは「高石さんはご自身でも、『トキは私そのもの』と言っているんですが、それは高石さんに当て書きをしてたわけじゃなくて、高石さんの“共感力”みたいなところですかね。どの役をやるにしても“自分だ”と言えるのではないでしょうか。役になり切るというよりも、ある種、自分の部分をどこか使って演じているんでしょうね。なので、そのままの彼女の良い部分を殺さないように、『まんまやってください』と現場ではお芝居をつけているつもりです」

 13日から始まる第3週では、トキは銀二郎(寛一郎さん)とのお見合いがうまくいき、新婚生活が始まるも激動の人生が待ち受けている。トキを生きる高石さんの姿をこれからも見守り続けたい。

朝ドラ「ばけばけ」最新の人物紹介図が公開! トキの「父」「母」「祖父」変わらず、傅の名前も 新キャラは1人

NHK連続テレビ小説「ばけばけ」の人物紹介図 (C)NHK
NHK連続テレビ小説「ばけばけ」の人物紹介図 (C)NHK
NHK連続テレビ小説「ばけばけ」の人物紹介図 (C)NHK
NHK連続テレビ小説「ばけばけ」の人物紹介図 (C)NHK
NHK連続テレビ小説「ばけばけ」の人物紹介図 (C)NHK
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