パンチドランク・ウーマン −脱獄まであと××日−
#1 殺人犯と禁断愛…刑務官が悪女へ
1月11日(日)放送分
高石あかりさん主演のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、トキ(高石さん)の“実母”で親戚の雨清水タエを演じている北川景子さん。第70回(1月9日放送)では、トキとヘブン(トミー・バストウさん)の結婚披露パーティーが行われ、うそがキライなヘブンが突然、「カゾク……ナル……デキナイ!」と言い出す。ヘブンは、松野家に借金があること、タエの息子の三之丞(板垣李光人さん)が社長ではないことを指摘。ヘブンの言葉をきっかけに、トキ、フミ(池脇千鶴さん)、タエ、三之丞がそれぞれの真実を打ち明ける展開が描かれ、視聴者の間で「神回」と話題になった。北川さんがその場面でのタエの心境について語った。
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「ばけばけ」は、松江の没落士族の娘・小泉セツとその夫・八雲(ラフカディオ・ハーン)夫妻をモデルに、「怪談」を愛するヒロインが、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく姿を描く。
北川さんは、第70回でヘブンと対面したシーンを振り返り、「トキがうそをついているとヘブンさんがわめき散らした時は、なぜ突然やってきた外国の人にそんなことを言われなくてはならないのか、少し釈然としない気持ちに。みんながそろっている場でトキを激昂させなくてもいいのではないかと少し可哀想に思いましたし、こんな風に泣かせる男性が本当にトキを幸せにできるのか半信半疑でした」と明かす。
「けれども、松野のご両親は結婚を認めていて、トキ自身も彼と幸せになりたがっているわけですから祝福するのが筋。兎にも角にも応援するしかないと思っていたんです。そして最終的には、バンっと不満を爆発させてみんながひとつになるきっかけを作ったヘブンという得体の知れない異人のことを、面白い男だと思えたのではないでしょうか。いろんなことが一度に起きた目まぐるしいシーンでした」
同回では、「社長になった」とうそをついて、トキから金を受け取っていた息子の三之丞が、「私は……社長ではありません。おトキから毎月お金をもらって稼いでいるふりをしていた……。うそつきで、恥さらしで、駄目な息子です!」と泣きながら打ち明け、タエに頭を下げるシーンも描かれた。
タエの三之丞への思いについて、北川さんは「『人に使われるのではなく、人を使う人間になりなさい』とは以前に三之丞にかけた言葉だと思いますが、タエ自身はそういう古い凝り固まった考え方をとっくに捨てています。“雨清水タエ”は一度死んだつもりで物乞いまでして息子を生かしてきたのに、自分の一言がここまで彼の中に残り続け、追い詰めていたのかと責任を感じました」と振り返る。
「タエとしては今も昔も一貫して息子を大事にしているつもりなんです。没落前は三男だから家を継ぐプレッシャーを背負わずに自由に生きてくれればいいと思っていましたし、没落後は自分が父親代わりも務めて大事な息子を何とか生かしてきました。三之丞のうそを承知の上で指摘しなかったのも、彼のプライドを傷つけたら立ち上がることができない人間になってしまうと思っていたから。今はまだうそを暴かず、息子に成長する時間と猶予を与えたいと考えていたと思います。それなのにパーティーで三之丞から恥さらしのひどい息子だと聞いた時は、こんな言葉を言わせてしまったと非常に胸が締め付けられる思いでした。みんなの前で言わせてしまいましたが、それまでタエと三之丞の間にあった大きな溝が埋められて本当に良かったです」
トキの育ての親であるフミが、タエを「おトキのもう一人の母親」とヘブンに紹介するシーンも印象的だったが、北川さんはタエとフミとの関係の変化をどのような思いで演じたのだろうか。
「タエは基本的なスタンスとして、自分も母親だと主張するのは(岡部たかしさん演じる)司之介さんとフミさんに非常に失礼なことで、トキは松野家に出したと娘だと割り切らなくてはいけないと考えてきました。ただ、トキは育ての親と産みの親の間でずっとしんどい思いをしてきたでしょうね。今まで育ての親としての立場をはっきりさせたがっていたフミさんが、トキのためにもどちらも親ということでいいんじゃないかと言ってくれたおかげで、タエも一つ解放されたと思います」と説明。
「これまではトキと一緒に料理をしていても笑みがこぼれてはいけないと自分を律してきたけれども、娘がかわいくてうれしいとか一緒にいて楽しいといった素直な感情まで押し込める必要はなくなりました。フミさんにありがとうと伝えられ、タエとフミの雪解けが見られるシーンになったと思います」
トキがタエを初めて「ママさん」と呼ぶシーンについては、「タエにとって『ママ』は初めて聞く言葉。横文字なので、娘が外国の人と結婚するという事実を突きつけられたような非常に複雑な気持ちになりました」と吐露。
「けれど、トキがうそをついたり家族の事情を抱え込んでいたことに気づいて、真っ向から受け止めてくれたのは異人であるヘブン。それがあの場で分かったので、横文字で『ママさん』と呼ばれるのも悪くないと思えたのではないでしょうか。タエは武家の人間ですが、短い時間で自分の中で折り合いをつけ、こんな家族があってもいいと納得できる柔軟さも持っているのだと思います。おフミさんがいるのに『母上』と呼ばれるのも少し違う気がしますから、『ママさん』がちょうどいいのかもしれませんね」
「言葉は『ママさん』でも、トキにとってはきっと『母上』と言えたのと同じ。長年言いたかった言葉をお母さん(フミ)の顔色を気にせず堂々と言えた、すごくすっきりしたシーンだったと思います。タエとしてはここに夫の傳(堤真一さん)がいたらどんなによかったかと思いました。いつかトキと本当の親子として振る舞える日を夢見ていた傳。ここにいたら『パパさん』と言われていたのではないでしょうか」と語っていた。
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2026年01月13日 00:00時点
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