横浜流星:ドラマP明かす「あな番」からの成長とたゆまぬ努力 田中圭きっかけで“泣ける男”に…

女優の浜辺美波さんと俳優の横浜流星さんがダブル主演を務める連続ドラマ「私たちはどうかしている」のワンシーン(C)日本テレビ
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女優の浜辺美波さんと俳優の横浜流星さんがダブル主演を務める連続ドラマ「私たちはどうかしている」のワンシーン(C)日本テレビ

 女優の浜辺美波さんと俳優の横浜流星さんがダブル主演を務める連続ドラマ私たちはどうかしている」(日本テレビ系、水曜午後10時)。横浜さんは、創業400年の老舗和菓子屋のクールな跡取り息子、高月椿(たかつき・つばき)を演じており、「横浜流星かっこよすぎ」「色気がやばい」「浜辺美波ちゃんと横浜流星君がとにかく美しい」など、話題を集めている。今作を手がけ、昨年放送された「あなたの番です(あな番)」でも横浜さんを起用した鈴間広枝プロデューサーに、横浜さんの役者としての成長ぶりを聞いた。

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 ◇横浜流星演じる椿は「思い描いていた通り」

 ドラマは、女性マンガ誌「BE・LOVE」(講談社)で連載されている安藤なつみさんの同名マンガが原作。和菓子職人の花岡七桜(浜辺さん)と高月椿が、15年前に起こった和菓子屋「光月庵」主人の殺人事件を巡り、運命に翻弄(ほんろう)されながらも強くひかれ合う“ラブミステリー”。

 横浜さん演じる椿は、光月庵の跡取り息子。一見、クールで傍若無人だが、和菓子や店に対する強い思いがある。母や祖父から家族としての愛情を受けてきておらず、実はとても孤独で、愛情表現に不器用な一面もあり……という役どころ。

 「あな番」が最終回を迎えるころ、今作の企画が動き出したと明かした鈴間さん。一見冷たそうに見えるが、中身はすごく熱いという椿を、20代前半の俳優の中で誰に演じてもらえばいいのか、思いをめぐらせていたという。そんな中、「あな番」の現場にいる横浜さんを見て、「『あっ! 椿!』っていう感じがあった(笑い)」と明かす。ビジュアル的にも横浜さんがバッチリハマると思ったのだという。

 自分の殻にこもって、相手に対して攻撃的だった椿だが、物語が進むにつれて、七桜によって、だんだん感情表現が豊かになっている。「(横浜さんは)役に対してすごく丁寧にまっすぐアプローチをされて、繊細に作り上げてくださる俳優さんなので、お芝居に関しても原作をリアルに落とし込んで椿の変化を演じていただけると思っていた」と横浜さんに絶大な信頼を寄せており、「(椿は)思い描いていた通り」と手応えを明かす。

 ◇和菓子作りを猛特訓

 横浜さんについて、1作品ごとに「役者さんとしての幅が広がっていく」と話した鈴間さんだが、実は心配していたことが二つあったのだという。

 一つ目は、横浜さんが「けっこう猫背」であるということ。「姿勢って、意識していないといけないので、気持ちのお芝居に集中したら猫背になってしまうこともあるかもしれない。凛とした椿のたたずまいを体現するために、常に意識の一部を“背筋を伸ばすこと”に持って行かれるのが負担になるかなと心配でした」と明かす。

 「二つ目は、横浜さんは手先が超絶不器用でいらっしゃるので(笑い)、和菓子作りとか茶道の所作が大丈夫かなと」と明かす。実は、劇中の和菓子を作るシーンでは、浜辺さんや横浜さんがすべて実際に作っているといい、和菓子屋で指導を受けたり、動画を見たりして、練習を重ねたのだという。

 「一番最初に練習したときは、美波ちゃんはすごく器用なので、雲泥の差が出てしまって、監督と私で『あの、横浜さん、大丈夫っすか……?』ってなった(笑い)」と振り返った鈴間さんだが、横浜さんの上達ぶりに驚かされたという。

 「横浜さんも『自主練します!』と言ってくださって、和菓子屋さんから練り切りをいただいて、道具もお渡しして、(横浜さんに)『お願いします!』と。次に練習に来たときは、想像以上にできていて、すごくビックリしました。姿勢に関しても、慣れない衣装で疲れると思うんですけど、着物を着たらピシッといてくださって。初めを見ているだけに、その努力が本当にすごいなと思いました」。

 和菓子作りは、約3カ月の期間、2週間に1回ほどのペースでレッスンを重ねた。「初めは、映像的に『職人さんだ』という説得力を持たせるためには、手元は本物の職人さんにお願いしないとダメかなと思っていたんです。でも、(浜辺さんも横浜さんも)お二人とも自分の手で全部できるほどに上達されて、本当にすごいと思います」と話す。

 ◇「あな番」からの成長ぶりは?

 そんな横浜さんの「あな番」からの成長ぶりについて、「ご本人とも話していたんですけど、『あな番』をきっかけに“泣く”お芝居ができるようになられました」と明かした鈴間さん。

 「『あな番』の最終回の撮影前までは、(横浜さんが)『いや僕泣けないんですよ。台本に“泣く”って書いてあっても、泣けないかもしれません』と言っていたんです。でも本番で、田中圭さんがスイッチを押してくれて、圭さんのお芝居でわっと感情があふれて、泣けたんですね。あそこからだと思うとおっしゃっていました。台本のト書きとは別のタイミングだったんですけど、それが良くて。『お芝居って生モノだな』と私も改めて実感させられました」。

 今作でも椿が涙を流すシーンが何回かあるが、「どのシーンもちゃんと感情を乗せて、涙を流せるようになっていたので、『あら、いつから“泣ける人”になったんですか?』って話をしました(笑い)」と明かす。

 また、「涙が出る出ないだけじゃなく、ちゃんと役を“生きて”るんですよね。これから椿は七桜に対しても、自分の出生や事件に対しても、かなり葛藤や疑念を抱えていくんですが、微妙で複雑な感情表現が、すごく良い。作品ごとにパワーアップされていると思う」と続けた鈴間さんは、「お若いので、いろいろな先輩方とご一緒される経験が、1個、2個、3個と増えていけば、どんどん吸収して引き出しが増えるというか、幅が広がっていかれるんじゃないだろうかと思います。今後がますます楽しみです」と期待感を示していた。

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