良いこと悪いこと
最終話 真犯人、だーれだ?
12月20日(土)放送分
福原遥さん主演のNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「舞いあがれ!」(総合、月~土曜午前8時ほか)。第12週(12月19~23日)では、長崎・五島列島の祥子ばんば(高畑淳子さん)の家で、舞(福原さん)は幼なじみの貴司(赤楚衛二さん)と再会した。久しぶりに登場した貴司は、少し日焼けしてたくましくなったような印象だった。制作統括の熊野律時(くまの・のりとき)さんは、「新しいものが芽生えてきている貴司を、赤楚さんに的確に演じていただいた」と語る。新たなステージに入った貴司について、また舞との関係について、熊野さんのコメントをもとにひもといた。
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第12週は、航空会社への入社が1年延期となり、祥子を手伝うために五島にやってきた舞。ある日、洗濯物を干していると、舞の足元に紙飛行機が飛んでくる。そこには短歌が書かれており、舞が眺めていると、貴司が現れ、「舞ちゃん、航空学校、卒業おめでとう」と笑顔で祝福。舞も「貴司君! ありがとう」と久々の再会を喜んだ。
SNSでは「貴司くんの雰囲気が、古本屋の八木のおっちゃん(又吉直樹さん)に近づいていってる」「紙飛行機に短歌のせて飛ばすなんて、すてきすぎる」「五島での登場が紙飛行機って! しかもあの笑顔で現れるなんて安心感しかない」と貴司の久しぶりの登場を喜ぶ声が相次いだ。
また、「貴司くんがスナフキン化してる(笑い)」と貴司の雰囲気が「ムーミン」に登場するスナフキンに似ているという声もあった。
その後、祥子の家に移住体験でやってきた少年、朝陽(又野暁仁君)の気持ちに、舞と貴司が2人で寄り添い、朝陽の心を少し開かせることにも成功した。
第7週(11月14~18日放送)では、会社に退職届を出し、五島を訪れていた貴司。その後、自分探しの旅に出て、漁港で働き、牧場で働き、ミカンの収穫、遺跡発掘のアルバイトなどをしながら、自分の言葉を探して短歌を詠(よ)んできた。
貴司の変化について、熊野さんは「第7週の折れてしまいそうな貴司から、一転して、あちこち旅して、働いたりしながら、自分の言葉を探すにつれて、自分の中で何か手応えを感じてきたのではないか」と推測する。
そんな貴司を「新しいものが芽生えてきているという、そんな貴司の変わっていく部分を赤楚さんにすごく的確に表現していただいています」と感じている。
「貴司が持っている繊細さはそのままに、自分の足でちゃんと歩いて、自分で感じたものを言葉にしていくという手応えが彼の自信になっている。旅人感というか、ある種たくましさも身につけた貴司。また新しい魅力を持った貴司を、赤楚さんがすてきな感じでやってくださっている」と称賛する。
五島で再会した舞とは、朝陽少年(又野暁仁君)との関わりの中で、距離もぐっと縮まったように見える。
熊野さんは「幼なじみでずっとお互いに支え合ってきたところがある2人なので、今回も2人で朝陽君と関わったことは、すごく大事なこと」といい、「舞にとっての貴司、貴司にとっての舞はある種、生きづらさとかつらい部分をちゃんと共有できる相手でもある。2人の雰囲気もすごく良く、絶妙な距離感の表現になっていると思います」と手応えを語った。
五島で舞と貴司がしっくり寄り添う様子に、視聴者から「長年連れ添った夫婦みたい」といった声も寄せられているが、2人のこれからの関係について熊野さんに尋ねると、「先のことは言えないですね(笑い)」と含みを持たせた。
第13週(26~28日放送)では父、浩太(高橋克典さん)が倒れて、急きょ東大阪に戻る舞。そんな舞を貴司がこれからどんな形で支えていくのか、見届けたい。
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