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11月21日(木)放送分
俳優の大谷亮平さんが主演し、武田玲奈さんも出演するWOWOWの連続ドラマのシーズン3「連続ドラマW-30 異世界居酒屋『のぶ』Season3~皇帝とオイリアの王女編~」が、1月13日午後11時から放送・配信される。ドラマは異世界につながった居酒屋「のぶ」で職人気質(かたぎ)の大将・矢澤信之が酒や料理を振る舞う姿を描いたグルメファンタジーで、これまで放送されたシーズン1、2の続編だ。大将・信之を演じる大谷さんと「のぶ」の看板娘・千家しのぶを演じる武田玲奈さんに、長い期間にわたって共演してきたお互いの印象や、演じるうえで一貫して大事にしてきたことなどを聞いた。
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ドラマは小説投稿サイト「小説家になろう」から生まれた蝉川夏哉さんのライトノベルが原作で、京都の居酒屋「のぶ」の入り口がなぜか異世界の古都アイテーリアとつながってしまい……という内容。2020年5月からシーズン1が、2022年5月からシーズン2が放送された。シーズン3は「のぶ」の常連である先帝陛下(大和田伸也さん)が、孫のコンラート(平岡祐太さん)と敵国オイリアの王女・セレスティーヌ(平祐奈さん)の政略結婚を進める。セレスティーヌは、密偵から報告が上がっていた“クシカツ”を食べようと「のぶ」を目指していたが……というストーリー。監督・脚本は引き続き品川ヒロシさんが務める。全10話で、WOWOWプライムとWOWOW 4K・WOWOWオンデマンドで放送・配信される。
これまでにシーズン1、2が放送された人気シリーズの待望の続編。大谷さんは「1が認められて2があった。そういう評価があったからこその3なので『受け入れてもらっているんだな』と自信になりました」と感触を明かし、「続けられれば続けられるほどいいな、と思っています」とさらなる続編にも意欲を示す。武田さんも「1を終えて『続編がやりたいね』という話はずっとしていた」といい、「2だけではなく3も、となって本当にうれしかったです」と喜びを明かす。
2と3は途切れずに撮影されたといい、それが作品にもいい効果を生み出したようだ。大谷さんは「(現場は)自分たちにとって毎日の職場なので、なじめばなじむほどいいし、それがいい感じに出ている気がするんですよね。お客さんも常連になると居心地が良くなるし、なじむ。そういうものが2、3という流れの中ですごく生かされている。ほぐれるからこそ出るせりふや表情が、如実に出ていると思うんです」と振り返り、武田さんも「どんどん生まれてくるものもありました。3は、特に出ていますよね」とうなずく。
2人が一貫して大事にしていたことは何か。大谷さんは“受け”の芝居を大事にし、それを楽しんでもいたという。「大将は役柄、職業的に“受け”がとにかく多いですよ。自分から『美味しいだろう』というより、演じられたものを受けとめる。“受け”を本当に生きたものにしたいので、作りこむことはまったくないようにしています。1からずっとそうで、ダイレクトに、素直に受けること。だから現場に入るまで『こうやろう』ということはほぼ何も考えないですね。相手によって表情やリアクションが変わる役だから。問題提起をするのはゲスト側なので、ゲストがどう出るかによって、こっちは変わっていく。そこをむしろ楽しんでいます」と笑顔で語る。
そんな大将役は、大谷さんにとって「これぐらい長い期間、同じ役を演じることってあったかな、というぐらい」の役になっているという。店内で調理するシーンが多くを占めるため、「どう変化をつけようか、すごく考えていた」が、途中からその考えに変化があったという。
「ずっと同じことをしているから違いが欲しくなるけど、『違いとかじゃないよな、見てくれる人の気持ちは、そっちじゃないな』と。僕の場合、(厨房の)向こう側に出ないから、ボックスの中で後ろを向いているか、前を向いているかぐらいなんです(笑い)。その中でいろいろな変化を楽しむ自分もいたけど、同じでも自分の中で許される空気感があって、それってやっぱりなじんだからだと思うんです。常にそういう空気感を持っているからこそ、見ている方はほっとする、ということがある。その自分の居方やたたずまいは、撮影を重ねたからこそ見えてきたのだと思います」
一方、しっかり者の看板娘であるしのぶを演じるうえで武田さんが大事にしていたのは、ひとつは姿勢。「しのぶは料亭の娘で、大事にしっかり育てられてきたと思うので、そのしっかりした感じを……姿勢とかも気をつけていました。あとは勘の良さが出ていればいいな、ということは意識していましたね」と明かす。
そんな武田さんが、しのぶ役を通じて得たものは、食べ物に対する熱や思いだ。「ずっと食べ物を扱ってきて、本当にすべておいしそうで……もともと食べることが好きだったんです。たぶん、しのぶちゃんも食べることが好きだし、おいしいものが好き。そんなしのぶちゃんにどんどんリンクしていって、より食べ物に対する熱が高まっていったという気持ちはあります。一食一食を大事にしたいな、という思いが高まっていきました」と打ち明ける。
これまで3シーズン、長い期間にわたり共演してきた大谷さんと武田さん。お互いの印象や撮影を重ねる中で変化してきた関係性について聞いてみた。
大谷さんは、武田さんについて「すごくまじめでしっかりされていると思いました。『のぶ』はキャストが多いので、おのおのがおちゃらけ出すと収拾がつかないし、若い方も多いので居酒屋でのびのびしだすとすごいことになるんですが、武田さんのトーンで落ち着くというか。長女的な役割な感じがするんですよ」と説明。ただ、「『まだ隠しているな』と思っています」と笑い、「もっとバーン、と乗ってきてほしい(笑い)。男連中がふざけたり、しょうもないことを言っていたりするのを、女性キャスト陣は遠巻きから……(見ている)。次のシーズンがあれば、そこを期待したいです(笑い)」と冗談めかして語る。
武田さんは、大谷さんについて「撮影をご一緒していくにつれ、いろいろお話していくにつれて、すごくチャーミングな方でもあるんだな、と思いました。ちょっとふざけてみたり……関西人なんだな、という印象があります(笑い)。そのおかげで現場も楽しい雰囲気が流れているので、すごくリラックスして撮影に臨めていますし、撮影現場に来るのも楽しいです。その楽しさが映像にも出ていると思います」と笑顔を交えて印象を語る。
そんな2人が演じる大将としのぶのくだけた軽妙な掛け合いは、シーズン1から3へと進むにつれ、よりパワーアップしているような印象を受ける。2人の掛け合いをはじめ、笑えるシーンはいいアクセントになっているといえるが、それはベースに「真剣に店やお客に向き合っている気持ち」があるからこそ成立するものだという。大谷さんは「面白い、くすっと笑えるところはふんだんに入っているんですけど、やはりベースとして、お店を愛する気持ち、お客さんに対する気持ちがあり、この2人を中心にそういうものと真剣に向き合っているからこそ、生かされるものだなと思います」と考えを明かす。
最後にシーズン3の見どころを聞いてみると、「今回は、今までの『のぶ』にはなかった恋愛の部分がありまして。恋愛だけではなく兄弟の話なども入っていて、僕はとある人物に感情移入して、うるっとくる部分もありました。2とはまた違う楽しみ方ができると思います」と大谷さん。武田さんも「恋愛もあったり、それぞれのキャラクターを深堀りしていくお話もあったりして。しのぶ自身も、家のことでちょっと核に迫る部分があるので、そこにも期待してほしいなと思います」と語った。
※クレジット(敬称略)
スタイリスト:カワサキ タカフミ(大谷亮平担当)、小林美月(武田玲奈担当)
ヘアメーク:白石義人(ima.)(大谷亮平担当)、牧野裕大(武田玲奈担当)
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