俳優の内藤剛志さんが主演を務める連続ドラマ「警視庁強行犯係 樋口顕Season2」（テレビ東京系、金曜午後8時）。2003年からスペシャルドラマが12作放送され、昨年1月期に連続ドラマが放送された人気シリーズだ。Season2の放送を記念して、「MANTANWEB」ではキャスト陣にインタビューを実施。第6回は、内藤さん演じる樋口顕の部下で、樋口班のナンバー2として引っ張る巡査部長・中田裕之を演じる小松利昌さんに話を聞いた。

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　「強行犯係 樋口顕」シリーズは、本格警察小説の名手・今野敏さんの同名小説が原作。警視庁刑事部捜査1課強行犯係の警部で、“決してヒーローではない無彩色の刑事”樋口顕（内藤さん）の活躍を描く。

　「Season1、スペシャルに引き続き、日本の治安を守るという重責を担います、中田刑事こと小松です！」と自己紹介した小松さん。「シリーズを重ねるということはなかなかすごいこと」としみじみ語る。

　小松さんといえば、昨年10月～今年3月に放送された連続ドラマ「真犯人フラグ」（日本テレビ系）では、忖度（そんたく）せず発言する情報番組のコメンテーターを好演するなど、数々の作品に出演してきた名バイプレーヤー。「私自身、シリーズドラマにレギュラー出演させていただくのは今作品が初めてで、ありがたみをかみ締めながら毎日現場に赴いております」と話す。

　撮影現場には、顔なじみのスタッフ、俳優陣だからこそ生まれる“一体感”があるといい、「改めてコンセンサスをとる必要のない阿吽（あうん）の呼吸が現場にはあります。そして、各話ごとの新たなゲストさんとの化学反応が、作品に奥行きを出してくれます」と力を込める。

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　ドラマには、事件が起きる度に、樋口を追いかける野心家の新聞記者・遠藤貴子役で矢田亜希子さん、樋口の一人娘・樋口照美役で逢沢りなさん、樋口の妻・樋口恵子役で川上麻衣子さん、強行犯係のメンバーを見守る上司、警視庁刑事部捜査1課の管理官・天童隆一役で榎木孝明さん、樋口の盟友にして、最大の理解者であり、他部署でありながらも樋口の捜査に協力する警視庁生活安全部少年事件課の警部・氏家譲役で佐野史郎さん、樋口班のメンバーとしては、若手ムードメーカーの菊池和馬役で佐野岳さん、樋口班の紅一点・藤本由美役で片山萌美さん、鑑識課で樋口班がいつも頼りにしている吉崎衛役で斉藤暁さんが出演するなど、おなじみのレギュラーキャスト陣が続投。

　今作からの新キャストとして、法医学教室の准教授・御子柴隆司役で竹財輝之助さんが参加しているが、小松さんは「チーム樋口が回を重ねる度に少しずつ大きくなっていくのはワクワクしますね。旅の途中で新たな仲間を見つけて進んでいくRPGのようで……」と話す。

　小松さん演じる中田は、ボヤキが多く、菊池と由美に面倒がられている部分もある。「直情型で、後輩にちょっぴり煙たがられながらも熱い心で捜査する、昭和の置き土産刑事、といったところでしょうか」と中田の個性を説明しながら、「聞き込みシーンは多くの場合、チームから2人選ばれて赴きます。メンバーの組み合わせによって雰囲気が全く異なるのでその辺りもお楽しみください！」とアピールする。

　休憩時間では、内藤さんを中心に、さまざまなトークが繰り広げられている。内藤さんと顔を合わせたときに、「おう、そんなことあったんや」と言われたら、スムーズに“エピソードトーク”に入る、というルーティンがあるといい、「この暗黙のルールのお陰で随分とトークを鍛えられております。現場に向かう電車の中ではもっぱら、その日のセリフよりもフリートークを整えることに時間を使っております……（笑い）」と話す。

　一方で、撮影中は、シーンでの捜査状況の確認をしたり、より視聴者に届くようにセリフのニュアンスを微調整したり、「常に現場を引っ張ってくださる」という内藤さん。「僕が俳優になるずっと前から活躍されていて、今もトップを走り続けられている理由を、いつも目の当たりにするのです。こんなに貴重な体験はなかなかできません」と話す。

　最後に、「悲しいこと、どうにもならないことが多い世の中です。我々が今取り組んでいる作品は正に、そんな現代社会の、写し絵です」と話した小松さん。「人の数だけ悩みや苦しみの形があり、時々負けたり、逃げたりしながらも、か細いきらめきを信じて優しく生きようとする人々の姿を見ていただいて。今より少しだけでも楽しく生きる活力になることができたなら、こんなにうれしいことはありません」と呼びかけていた。

　金曜8時のドラマ「警視庁強行犯係 樋口顕Season2」は、テレビ東京系で毎週金曜午後8時から放送中。