未解決事件:File.15は「冤罪 40年の深層~福井中学生殺害事件~」 なぜ被害者と面識のない男性が逮捕されたのか 新資料と新証言で迫る

3月21日放送の「未解決事件 File.15 冤(えん)罪 40年の深層~福井中学生殺害事件~」のカット=NHK提供
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3月21日放送の「未解決事件 File.15 冤(えん)罪 40年の深層~福井中学生殺害事件~」のカット=NHK提供

 「NHKスペシャル」の名物シリーズのレギュラー放送「未解決事件」(総合、土曜午後10時)。3月21日は「File.15 冤(えん)罪 40年の深層~福井中学生殺害事件~」を放送する。

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 1986年3月19日、福井市の団地で中学を卒業したばかりの女子生徒が殺害された。事件から1年後、地元に住む前川彰司さんが逮捕、起訴された。前川さんは一貫して容疑を否認したが、懲役7年の有罪判決が確定。出所後、やり直しの裁判を求めて闘い続け、昨年ようやく無罪を勝ち取った。なぜ、前川さんが逮捕されるに至ったのか。番組では捜査の内幕を記した内部資料を入手。さらに元捜査員など100人以上の証言から、簡単と思われた捜査が、誤算や油断を積み重ねて迷走していたことが見えてきた。そして、冤罪を生み出す大きな要因となった“危険な取調べ”の問題点とは? 新証言と新資料で、冤罪の闇に迫る。

 事件発生直後、捜査員は「犯人がわかる」と考えていたという。だが、被害者の交友関係は思いのほか広く、遺留品からも犯人につながる指紋などが検出されず、捜査は難航した。事件から半年、焦る警察にもたらされたのが「事件当日、血の付いた前川さんを見た」という目撃証言だった。内部資料と新証言から見えてきたのは、取り調べを重ねるうちに、あいまいだった記憶が“確固たる証拠”に置き換えられていく危険なプロセスだった。さらに、目撃証言の決定的な矛盾を示す証拠は、検察のもとに長年埋もれていた。いくつものつまずきや不正が重なったことが冤罪を生み、前川さんの人生が奪われた。

 前川さんが無罪になったことに、複雑な思いを抱えているのが被害者の姉だ。「事件を忘れてほしくない」と、今回初めてメディアの取材に応えた。妹を近くに感じていたいと、今も遺骨を手放せずにいる。一方、前川さんは被害者の遺族にどう思われているのかずっと気になっていた。事件から40年、2人は初めて顔を合わせた。交わることのなかった2人の思いが重なった時、訴える言葉とは……。

 「未解決事件」は、歴史的な事件を徹底した調査報道でひも解く、2011年からスタートした「NHKスペシャル」の名物シリーズ。2025年10月から定時番組としてスタートし、新事実・証言を掘り起こすとともに、現代とのつながりや教訓を浮かび上がらせる。和久田麻由子アナウンサーがキャスター兼メインナレーターを務めている。

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