女優の葵わかなさんが、初の映画ナレーションを担当した「劇場版 ダーウィンが来た!アフリカ新伝説」が18日に公開される。「ダーウィンが来た!生き物新伝説」は2006年からNHK総合で毎週日曜午後7時半に放送中。葵さんに、劇場版の見どころや収録の舞台裏、今年取り組む新ジャンルの仕事への意気込みなどを聞いた。
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アナウンサーが担当するテレビ版と比べると、葵さんがナレーションを担当した劇場版には柔らかな雰囲気が漂う。「もともとナレーションの仕事にすごく興味があった」という葵さんだが、映画のナレーションは今回が初めて。「誰もが知っている番組の劇場版で初めて担当させていただきとても光栄でした」と振り返る。テレビ版同様、番組キャラクターの「ヒゲじい」との掛け合いも楽しめるが、収録時には思わぬ苦労もあったという。
葵さんは「何も音が入っていない映像を見たあと、『いまから何番を読んでください』といった合図をもらい、ナレーション部分を収録するんです。なので私が台本を読んでいる時には『ヒゲじい』はいないんですよ! きっと『ヒゲじい』ならこういうふうに言うんだろうなって想像しながら、次々と繰り出されるギャグに『寒~い』と突っ込みを入れていきました」と収録の舞台裏を明かす。
テレビ版では複数回にわたって放送されたライオンやゴリラの家族のエピソードを、まとめて見ることができるのも劇場版の大きな特徴だ。だが意外にも葵さんが特に気になったのは、アフリカに暮らす多種多様な「珍獣」を紹介するコーナーだという。「世界最小のカメレオンが出てくるのですが、雨粒でひっくり返ってしまうところとか、真上を通過するイモムシが電車のように大きく見えるところが印象的でした。あれだけ小さいと何かと気苦労が絶えなさそう」と笑顔を見せる。
葵さんは今年2月、東京・渋谷で開催される展覧会「クマのプーさん展」の音声ガイドのナビゲーターも担当している。女優として役を演じるときと、声だけの仕事の違いについて「ドキュメンタリーっぽい作品だと淡々と読む方がいいのかもしれませんが……」と前置きしながらも、「『ダーウィンが来た!』も『クマのプーさん展』もストーリーがしっかりあるので、気持ちをたっぷり込めて、本を読み聞かせるような雰囲気を心掛けました」と答えた。
2月下旬にはミュージカル「ロミオ&ジュリエット」の公演も控えている。「歌うことが大好き」だという葵さんは、以前から「ミュージカルに挑戦してみたかった」のだという。演じるのは悲劇のヒロイン、ジュリエット役だ。「初のミュージカル公演で誰もが知っている名作を演じることができてすごく幸せです。年明けからいよいよ稽古(けいこ)がスタートします(取材は18年に実施)。未知なことばかりですが、精いっぱい頑張ります」と意気込みを語った。19年の抱負を聞くと、「21歳になる今年は、怖がらずに新しいことにどんどんチャレンジしていきたい」と目を輝かせた。
(取材・文・撮影:渡邊玲子)
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