福原遥さん主演のNHKの連続テレビ小説（朝ドラ）「舞いあがれ！」（総合、月～土曜午前8時ほか）。12月15日に放送された第54回では、帯広校でのフライト課程を無事修了した舞（福原さん）と柏木（目黒蓮さん）が初デートをするシーンが描かれた。航空学校編のロケをした航空大学校帯広分校（とかち帯広空港内）のほど近くにあるという「北海道らしい景色のよい場所」でのロケについて、制作統括の熊野律時（くまの・のりとき）さんに聞いた。

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　◇柏木の告白を受け入れた舞

　第54回では、無事に帯広校のフライト課程の最終審査を突破したメンバーが打ち上げパーティーをしていると、舞は柏木に「明日、2人でどこかに行かないか？」とデートに誘われる。

　翌日、倫子（山崎紘菜さん）にメークしてもらっておめかしした舞は、公園で柏木と共に馬にニンジンをあげたり、一緒にソフトクリームを食べたりして楽しいときを過ごす。

　そして夕日に照られたブルーサルビアが咲き誇る“お花畑”で、柏木は舞に「同期として尊敬してるし、これからも一緒に飛びたいと思ってる。俺は、岩倉が好きだ」と改めて思いを告げる。

　それに対して舞も「私も……。私も柏木さんが好きです。これからも一緒に空、飛びたいです」と告白を受け入れ、2人は思わず笑顔に。柏木は舞の手を握ってこの回のラストを迎えた。

　SNSでは「初デートは初々しくて良かった」「舞ちゃんの幸せそうな顔が見られて良かった！」「青春だな、若者たち！」「ついに結ばれたか。柏木くん、良かったね。おめでとう！」といった祝福コメントが上がった。

　◇「新しいことが舞の中に起きた瞬間」の輝き

　放送後、このデートシーンについて、視聴者から「美しい景色、これ以上ないシチュエーション」「夕焼けに照らされながら2人で手をつないでたたずんでいるシーン、きれいでした」と場所に対するコメントも上がった。

　熊野さんは「デートシーンはなんとか北海道で撮りたいなと、航空大学校の帯広分校でロケをしていたので、比較的近くでああいった景色がよく、北海道らしさもあるすてきな場所があったのでロケをしました」と明かす。　

　そんな景色のいいところで、初デートのシーンということもあり、演じる福原さんと目黒さんも「服装もいままでの制服とは全然違って、舞もおしゃれして、いまだかつてない可愛らしさを発揮しながら出かけていく。2人とも新鮮な気持ちで撮影に臨まれたようです。あんなすてきな場所で、初のデートシーンができて、楽しんで演じていただいた」という。

　馬に餌をやる場面で「乗馬が趣味」という柏木が馬についてのうんちくを傾けるシーンも、「細かいところまで台本にせりふがあったわけではなく、目黒さん、福原さん共、現場で演出と相談しながらデートシーンは作っていった感じです」と、2人が自然にデートを楽しんでいる雰囲気を重視した。

　服装やメークの効果もあってか、デートシーンでの福原さんの表情は、少し大人びて、しかもまばゆく輝いて見える。

　幼なじみの貴司（赤楚衛二さん）や久留美（山下美月さん）に見せる表情とはまた違う魅力を放っていたが、熊野さんは「それは、そうでないと困ります（笑い）。幼なじみとして何でも言える間柄とは違う、航空学校で同じ空を目指して頑張っていく中で、お互いの心がぐっと近づいた瞬間ですから。柏木から『好き』とストレートに言われて、自分にもそういう気持ちが芽生えていたと気づいた。いままでと違う、新しいことが彼女の中に起きた瞬間だと思います。そういうところを福原さんに素晴らしいお芝居で表現していただいた。僕も見ていて『よかったね、舞ちゃん』と心の中で思いました」と手応えを語った。

　第55回（16日放送）では、舞の東大阪の実家を訪れた柏木が、舞の父、浩太（高橋克典さん）と母、めぐみ（永作博美さん）に交際のあいさつまで済ませるという急展開。両思いになった2人の仲が、この先どうなっていくのか、ますます見逃せない。