北村匠海:「あんぱん」嵩を演じて「めっちゃ落ち込むように」 役と一体になった日々振り返る 「役者人生の総決算みたいな感覚」も

連続テレビ小説「あんぱん」で柳井嵩を演じる北村匠海さん(C)NHK
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連続テレビ小説「あんぱん」で柳井嵩を演じる北村匠海さん(C)NHK

 今田美桜さんが主演を務める連続テレビ小説(朝ドラ)「あんぱん」(NHK総合、月~土曜午前8時ほか)で、ヒロイン・のぶ(今田さん)の夫・柳井嵩を演じている俳優の北村匠海さん。約1年にわたって嵩を演じ、「役者人生が来年で20周年になりますけど、その総決算みたいな感覚」と語る北村さんが、クランクアップを迎えた現在の心境や、撮影を振り返っての思いを語った。

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 ◇落ち込んだときは「やなせたかしさんを見るように」

 「あんぱん」は、やなせたかしさん(1919~2013年)と暢さん(1918~1993年)夫婦がモデル。2人が出会い、あらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどりつくまでを描く、生きる喜びが全身から湧いてくるような「愛と勇気の物語」となる。

 8月22日にクランクアップを迎えた北村さんは「本当にこの1年という期間は長くて、一つ歳も重ねました。長らく落ち込むということをしてこなかったような気もしていたんですけど、嵩をやりだしてからめっちゃ落ち込むようになりました」と笑う。

 「それほどまでに役が自分に影響を与えていて、落ち込んだ時は、僕はやなせたかしさんを見るようにしていました。やなせさんは本当に明るい方なので、やなせさんからエネルギーを摂取して、柳井嵩に臨むっていう日々のルーティンがありました」

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 ◇朝ドラの撮影は「贅沢な時間」

 約1年にわたる朝ドラの撮影を振り返り、北村さんは「役と一体となって日々を過ごしていく。お芝居が当たり前であるという感覚が、改めて贅沢(ぜいたく)な時間だったなと感じています」と噛みしめるように話す。

 「1日を通して、芝居をしている時間の方が長いんですよね。それが1年続くと、嵩を通してしゃべっている方が、自分にとってすごくニュートラルな感じになってきて。その感覚は今までにない経験でした」

 北村さんはこれまで、役者として現場を俯瞰(ふかん)で見ること、演じる役を主観的ではなく客観的に捉えることを常に意識していたという。

 「そんなふうに客観性を大事にしつつ、どうしてもここは主観になってしまうという瞬間が1年やっていると何度も何度もあって。そういう瞬間にすごくいいシーンが出来上がったりするという成功体験もありましたし、すごく有意義で贅沢な1年間だったかなと思います。子役から上は70代まで、一つの作品の中で幅広い世代の方とお芝居をできる機会はめったにないので、自分にとって芽になる時間でした」

◇今田美桜、妻夫木聡、RADWIMPSと「出会い直しました」

 「あんぱん」の撮影を通して有意義な時間を過ごしてきた北村さん。これまでに共演した人と同作で再共演することも多かったそうで、「出会い直すっていうのが僕の中ですごく大きかったです」と明かす。

 北村さんは、のぶ役の今田さんとは映画「東京リベンジャーズ」シリーズ(英勉監督)などで共演し、「あんぱん」で6回目の共演。嵩の“戦友”八木役の妻夫木聡さんとは、2008年公開の映画「ブタがいた教室」(前田哲監督)以来、17年ぶりの再共演となった。また、主題歌を担当するロックバンド「RADWIMPS」の2010年の楽曲「携帯電話」のMV(ミュージックビデオ)にも、子供の頃に出演していた。

 「僕は役者人生が来年で20周年になりますけど、この作品を通して、その総決算みたいな感覚がちょっとあったぐらい、いろんな方と出会い直しました。『あの時以来ですね』っていうのがたくさんあって、それがまた改めて財産になりましたね」

最終週の人物相関図が公開! 予告にはいたけど“名前なし”? 新キャラは1人 登美子&千代子も“完走”

連続テレビ小説「あんぱん」の最新の人物相関図(最終週~) (C)NHK
連続テレビ小説「あんぱん」の最新の人物相関図(最終週~) (C)NHK

 今田美桜さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「あんぱん」(総合、月~土曜午前8時ほか)の新たな人物相関図が、ドラマの公式サイトなどで公開された。

 9月22日に始まる最終週(第26週)「愛と勇気だけが友達さ」の相関図で、新キャラクターとして、TVプロデューサーの武山恵三(前原滉さん)の登場が予告された。

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「あんぱん」登場人物紹介

「あんぱん」とは

 「あんぱん」は、「アンパンマン」を生み出したマンガ家、絵本作家のやなせたかしさん(1919年~2013年)と、暢さん(1918年~1993年)夫婦がモデル。何者でもなかった二人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどりつくまでを描く、生きる喜びが全身から湧いてくるような「愛と勇気の物語」となる。

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