高石あかりさんがヒロインを務めるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(月~土曜午前8時ほか)。第44回(11月27日放送)では、勘右衛門(小日向文世さん)が八重垣神社で恋占いをするシーンが描かれ、視聴者の注目を集めた。この場面での小日向さんの様子や、タツ役の朝加真由美さんの魅力などについて、制作統括を務める橋爪國臣チーフプロデューサー(CP)に聞いた。
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第44回では、リヨ(北香那さん)をヘブン(トミー・バストウさん)から遠ざけるため、トキ(高石さん)はリヨに付き合って外出することに。リヨに連れられてきたのは、八重垣神社、恋占いの池だった。すると「沈め~」と祈る聞き慣れた声が。トキが声のほうに目をやると、勘右衛門が恋占いをしていて……と展開した。
このシーンについて、橋爪さんは「完全に脚本のふじきみつ彦さんのアイデアです。僕らも台本を読んだ時、爆笑しました。ふじきさんの筆の面白さが光っています」と語る。
「小日向さん含め、このシーンはみんながロケを楽しみにしていました。勘右衛門が恋占いをするというコミカルな設定ではありますが、笑わせようとすると面白くないので、小日向さんも真面目に演じているし、コントにしようとしてない。だからこそ笑えるシーンになったと思います」
このシーンを台本で読んだ時の小日向さんの反応を尋ねると、橋爪さんは「驚いたとは思います」と答える。
「小日向さんはこういうシーンを面白がってくれる方なので、『勘右衛門だったら、こうするかもしれないね』と話しながら演じてくれました。撮影の合間もずっとしゃべり続けてくれたり、小日向さんがいると撮影現場は本当に明るく楽しくなります」
まさに“老いらくの恋”と言えるが、実は勘右衛門の年齢は「そんなに上ではありません。50代後半くらい」と明かす。
「一応年齢の設定はありますが、あまりそれを表に出さないようにしています。というのも、ドラマの見え方を優先してキャスティングをしているんです。50代の人が勘右衛門を演じても、現代の感覚ではおじいちゃんに見えないので、設定年齢よりも上の71歳の小日向さんに演じていただいています。ドラマの年齢設定と役者さんの年齢は違いますが、現代での見え方を優先しています」
勘右衛門の“恋のお相手”上野タツを演じている朝加真由美さんについては、「朝加さんは大河ドラマ『青天を衝け』でご一緒してお声がけしました」と明かす。
「上品なおばあちゃんでありながら、強さもある方だと思っていて。そこのおかしみみたいなところはすごく見ていて感じました。ゲストとして出てくる役なので、すごく楽しんで現場で撮影に臨んでいただいています」
トキとヘブンの恋に先がけて、動きだした勘右衛門の恋。はたして、勘右衛門の思いはどのような結末を迎えるのか。今後の展開から目が離せない。
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