「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の甲本一さんのファンタジーマンガが原作のテレビアニメ「マッシュル-MASHLE-」。七魔牙(マギア・ルプス)のトップのアベル・ウォーカー、同じく組織の一員で仮面をつけた謎の魔法使いアビス・レイザーが敵キャラとして登場し、主人公マッシュ・バーンデッドたちの前に立ちはだかったことも話題になっている。梅原裕一郎さんが演じるアベル、七海ひろきさんが演じるアビスは、2人の演技も相まって初登場時から“強キャラ感”を漂わせていた。梅原さん、七海さんに収録の裏側、敵キャラを演じる醍醐味(だいごみ)について聞いた。
◇“強キャラ”感を感じる演技
--作品の印象は?
梅原さん テンポのいい作品ですし、ギャグがまんべんなくちりばめられていて、見ている方もきっとそこを楽しんでいただけるかなと感じています。特に序盤は、マッシュの世界の常識を覆すかのような行動も面白さを感じていただけるはずです。
七海さん 友情、家族愛がありつつ、ギャグもあって、シリアスな場面でも笑えるのが特徴です。マッシュの筋肉で全てを解決してくところは、すごく夢がある作品ですよね。私たちは、魔法を使えないけど、鍛えたらできるのかな?と思えたり(笑い)。難しいんですけど、なんかいけるかもしれないという夢を抱かせてもらったところもあります。そんなことができる!?というようなシーンもあるのですが(笑い)。
--七海さんはキャスト発表の際に「うれしすぎて夢かと思いました」とコメントされていました。
七海さん 昔からジャンプを読んでいたので、ジャンプ作品に声優として出させてもらえることが、とにかくうれしかったんです。好きな作品のオーディションを受けることができ、そして出演できると聞いたときは、一人でひゃっほー!と喜びました。
--アニメで印象的なシーンは?
梅原さん チョーさんが演じられているレグロとマッシュの会話がシュールですよね。オーディションでは、僕はマッシュで受けていて、受けながら、自分じゃないな……とも思っていたのですが、レグロとのシーンがオーディション原稿にあって、放送を楽しみにしていました。ボケとツッコミの応酬が楽しかったです。
七海さん 本編はいろいろあるので、ここで語るのはちょっと時間が足りないですね……。本編だけでなく、オープニング、エンディングにも“マッシュル愛”が詰まっています。オープニングは面白さや爽快さが詰まっていて、エンディングはシュークリームへの愛が詰めこまれています。すごく魅力的です。
--アベルとアビスは“強キャラ”です。演じる中で意識していることは?
梅原さん マッシュやほかのキャラたちとそんなに年齢も変わらないはずなのに、年齢的に上に感じるようなところが、強さの表現になるとも考えていたので、年齢感を気にせずに演じています。圧倒的な余裕、自分の信念、それに従って迷いのない行動をしていることを意識しています。ある種、傷ついているキャラクターでもあります。ちゃんと動機付けが描かれる作品なので、キャラクターを作りやすかったですし、寂しさ、影のようなものも出せたかとは思いますね。
七海さん 初登場では仮面を付けていることもあり、最初はどんな人物か分からないところがあります。小さい時から常に孤独感、寂しさを抱えているキャラクターですし、そういう部分を感じ取っていただけるような芝居を考えていました。最初は、もっと分かりやすく悪を演じようとしていたのですが、「そこまで悪役らしくなく、ナチュラルにやることで逆に怖く見えるように」というディレクションをいただき、そこも意識しています。
梅原さん 僕は最初、自己完結型といいますか、あまり対話しないイメージでキャラクターを作っていたのですが、「もう少し相手と対話をしてもいい」というディレクションをいただきました。感覚的なのですが、歩み寄るわけでもなく、突き放すわけでもない。ボソボソしゃべる悪役もいますが、そういう悪役ではなく、自分の考え、思想があって、それをちゃんと相手に伝えようとしていることを意識していました。
◇梅原裕一郎も衝撃! 七海ひろきのオーラ
--主人公・マッシュ役の小林千晃さんがハマり役と話題です。共演する中で感じたことは?
梅原さん 千晃君とは公私共に仲良くさせていただいていて、オーディションの段階で、マッシュは千晃君だな……と感じていました。ふたを開けたら、やっぱり千晃君だったんです。千晃君にしか出せない不思議な温度感があって、掛け合ってそれをさらに感じました。声質も絶妙なんです。高いとも低いともいえなくて、つかみどころがない感じがぴったりでした。
七海さん 私は今回、小林さんと初めてご一緒させていただきました。絶妙な温度感がぴったりなんですよね。一緒に収録していると、細かく聞かないと分からないさじ加減を感じるんです。ご一緒させていただけて、とてもうれしかったですし、マッシュはほかの人はいないんじゃないかな?となるくらいぴったりなんです。
--役者としての互いの印象は?
梅原さん (七海さんとは)数年前に一度共演させていただいたことがあり、その時に立ち姿、空気感がほかの人とは違うと感じていました。全身で表現されていて、オーラを感じたんです。衝撃的でした。今回は、かけ合いが多い中で、やはりそこを感じました。もしかしたらアプローチの仕方が違うのかな?といろいろ感じるものがあったんです。
七海さん ありがとうございます。恐縮です。梅原さんは現場ですごく集中されていて、静かな印象があるのですが、収録が始まるとスイッチが急に入るのがすごいんです。私は舞台が長かったこともあり、声のお仕事とは切り替えのタイミングが違って、難しいと感じていたので。
--アベルとアビスは敵キャラとして登場します。悪役の面白さ、醍醐味(だいごみ)は?
梅原さん 悪役は面白いですね。演じるのが好きです。アベルの言っていることは結構ヤバいところもあって、普通の人が言わないようなことを堂々と言います。役を演じているからこそ言える言葉ですし、そこが楽しいですね。日常生活で、こんなせりふを言ったらヤバいですからね。
七海さん 声優として今回、悪役が初めてだったんです。そういう意味でもすごく思い入れのある役になりました。梅原さんもおっしゃったように、普段は言えない悪役のせりふはやっぱり面白いですね、
「マッシュル-MASHLE-」は、2020年1月に「週刊少年ジャンプ」で連載を開始した。魔法界を舞台に、魔法が使えない少年、マッシュ・バーンデッドが魔法学校に入学し、鍛え抜かれた筋肉の力でトップを目指す……というストーリー。TOKYO MXほかで放送中。
「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の甲本一さんのファンタジーマンガが原作のテレビアニメ「マッシュル-MASHLE-」に登場するレアン寮の刺客・七魔牙(マギア・ルプス)のキャストが一挙に発表された。梅原裕一郎さんが第一魔牙(ファースト)のアベル・ウォーカー、七海ひろきさんが第二魔牙(セカンド)のアビス・レイザー、伊東健人さんが第三魔牙(サード)のワース・マドルをそれぞれ演じる。 第四魔牙(フォース)のマイロ・ジェーニアス役の梅田修一朗さん、第五魔牙(フィフス)のラブ・キュート役の古賀葵さん、第六魔牙(シックス)のオロル・アンドリュー役の乃村健次さん、第七魔牙(セブンス)のアンサー・シンリ役の河西健吾さんも出演する。
「マッシュル-MASHLE-」は、2020年1月に「週刊少年ジャンプ」で連載を開始した。魔法界を舞台に、魔法が使えない少年、マッシュ・バーンデッドが魔法学校に入学し、鍛え抜かれた筋肉の力でトップを目指す……というストーリー。アニメは、田中智也さんが監督を務め、A-1 Picturesが制作する。TOKYO MXほかで放送中。
「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の甲本一さんのファンタジーマンガが原作のテレビアニメ「マッシュル-MASHLE-」で、レモン・アーヴィンを演じる上田麗奈さん。レモンは、メインキャラクターの中では紅一点だが、一般的なヒロインとは何かが違う。見た目が可愛らしくもあるが、ほかのキャラクターとの会話が成り立たないほどのヤバさが垣間見える女の子だ。アニメでは、上田さんの怪演もあり、ヤバさが際立っているようにも見える。上田さんに収録の裏側を聞いた。
◇レモンちゃんは異次元 とんでもないことを言い出す
「マッシュル」は、2020年1月に「週刊少年ジャンプ」で連載を開始した。魔法界を舞台に、魔法が使えない少年、マッシュ・バーンデッドが魔法学校に入学し、鍛え抜かれた筋肉の力でトップを目指す……というストーリー。小林千晃さんがマッシュを演じるほか、川島零士さん、石川界人さん、江口拓也さんらが出演する。4月7日からTOKYO MXほかで放送される。
上田さんは原作を読んだ印象を「この作品にしかないような独特の雰囲気がありますよね。シュール!どういうこと!?と思って読み進めて、どんどん作品の世界にハマっていきました。キャラクターがとんでもなく個性的、魅力的なんです。コメディーとシリアスのバランスもよくて、それぞれのキャラクターのことが好きになって、病みつきになりました」と語る。
個性豊かなキャラクターの中でも、レモンはひときわ個性的だ。マッシュに好意を寄せていて、思い込みが激しい。マッシュとの恋模様を勝手に妄想し、それがダダ漏れになる。一言で説明すれば“ヤバい”キャラクターだ。
「ぶっ飛んでいます。レモンちゃんは、見た目は可愛いんですけど。人の話を聞かないんです。自分の心の中のマッシュ君と会話をして、勝手に関係を深めています。突然、とんでもないことを言い出すので、アドリブでも『マッシュと暮らすおうちの話をしていてください』とディレクションをいただくことがありました。一人だけ全然違うことを考えているんです。それぞれのキャラクターがぶっ飛んでいますが、レモンちゃんは異次元です」
◇怖いと思っていただければ正解 可愛さも
上田さんの怪演もあって、レモンは可愛く、不思議、ヤバいキャラクターになっている。
「よかったです。マッシュ君だけを思って一生懸命、演じていたので、怖い、変だな、見た目は可愛いんだけど……と思っていただければ、正解だと思っていました。意識して、怖くしようとしたらうまくいかないとも思ったので、とにかく話を聞かない、モノローグを大きな声で話しているような感覚で演じていました。『ここは可愛くお願いします』というディレクションも多く、可愛さ、怖さの両立が難しかったです。マッシュ君の優しさがあるからこそ、成り立っている関係のように見えますね。でも怖いだけじゃなくて、いつも素直なところが可愛らしいですし、いざという時の心の強さも魅力的です」
上田さんはこれまでも数々の作品で怪演を見せてきた。失礼かもしれないが、レモンは、ハマり役にも見える。ヤバいキャラクターを演じるのは、楽しく、やりがいがあるという。
「好きですね。私は視野が狭くて、ほかの人とは違う斜め上に読解することがあります。そこが短所だと思っていますが、レモンちゃんのようなぶっ飛んだキャラクターを演じる際には、逆に役に立っているのかもしれません」
レモン以外のキャラクターも魅力的、個性的で、上田さんは「レモンちゃんは、可愛らしい部分、意外と策士な部分もあります。私も演じる中で、意外な発見がありました。ほかのキャラクターも個性的、魅力的です。アニメになったことで、改めて気付くところもあると思います。ぜひ、ぜひ楽しんでいただければ!」と語る。個性が強すぎるキャラクターが交わることで起きる化学反応に期待したい。
「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の甲本一さんのファンタジーマンガが原作のテレビアニメ「マッシュル-MASHLE-」で、直情型で何かと騒がしいドット・バレットを演じる江口拓也さん。言葉を選ばずに表現すれば、ドットは“熱血キャラ”だ。モテないし、イケメンに激しい憎悪を持つなど、ある種おバカで憎めない。江口さんに、ドットを演じる醍醐味(だいごみ)を聞いた。
◇一番声を出してます! エネルギーが必要
「マッシュル」は、2020年1月に「週刊少年ジャンプ」で連載を開始した。魔法界を舞台に、魔法が使えない少年、マッシュ・バーンデッドが魔法学校に入学し、鍛え抜かれた筋肉の力でトップを目指す……というストーリー。小林千晃さんがマッシュを演じるほか、川島零士さん、石川界人さん、上田麗奈さんらが出演する。4月7日からTOKYO MXほかで放送される。
原作を読み「テンポがよく、魔法の世界で魔法が使えなくて力のみで挑むのが痛快ですよね。本当に読みやすくて、一気に最後まで読みました。僕は筋肉にはそんなに興味がなくて、どちらかというとなるべく力を使わないで生きていくかを考える怠惰な性格なので(笑い)。マッシュを尊敬します。読みながら、根底に流れてるコメディーの要素をしっかり捉えないといけないと感じました」と語る江口さん。
江口さんが演じるドットは、直情型で何かと騒がしい少年。とにかく表情が豊かだ。
「ドットは、作品の中でも情緒が激しくて、とんでもない顔をしてる時もあります。アニメでもすごい顔でめちゃくちゃ動いてます。僕はメインキャストの中では一番年上になるのですが、一番声を出してます。喉から血が出るんじゃないか!?というくらい気合が入っていますね。今も昔も変わらないような愛されるおバカキャラですし、演じがいがあります。収録が終わった後、今日は仕事したな!と感じるくらいエネルギーが必要です。挑んでいかなければ!という気持ちもあります」
熱血キャラを演じるのは簡単ではない。
「小学生が好きそうですよね。自分もドットみたいなタイプが好きでしたし。格好いい部分もあるけど、ギャグ要素が強くて、そこを好きになる。演じる上では、いろいろ考えることがあって楽しいんです。明るくて楽しそうなキャラクターが表にあるけど、裏ではいろいろ考えないと演じられない。その表と裏の間で考えをめぐらせることが好きなんです」
◇むちゃな喉の使い方をした20代前半 変化も
江口さんはドットを演じる中で、喉を酷使している。声優として活動する中で、喉との向き合い方が変化しているという。
「20代前半の頃はむちゃをしていました。お金もないし、暇なので、大声を出したい時は、一人カラオケで発散していました。好きな曲を全力で歌うと、声が出なくなる。その疲労感、達成感が好きでした。とりあえず喉を壊して、回復させるという荒治療、喉への挑戦をしていました。絶対にマネしないでください。声帯は繊細で、丁寧に扱わないと回復しないので、壊さなくても無茶できる方法が、少しずつ蓄積されてきて、声への向き合い方が変わってきました」
コメディーのことばかり聞いてしまったが、「マッシュル」は、熱いバトルも大きな魅力になっている。
「コメディーもありますけど、本気のバトルを繰り広げることになりますし、『ここはめちゃくちゃ格好よく作りたい』というディレクションもいただきました。演じる上でもそこをしっかりしようとしています。マッシュの殴るというシンプルな動きに格好よさが込められています。僕自身もバトルシーンを楽しみにしています」
熱血ドットらのコメディー、熱いバトル……と声優陣の熱演が期待される。
甲本一さんのファンタジーマンガが原作のテレビアニメ「マッシュル-MASHLE-」が4月7日からTOKYO MXほかで放送される。「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の人気作で、主人公のマッシュ・バーンデッドの声優を務めるのが小林千晃さんだ。マッシュは独特の温度感が特徴で、会話になっているようで、なっていないようにも感じる絶妙な表現を求められる。難役ではあるが、小林さんはマッシュの「優しさ」を大切にしようとしているという。小林さんに同作への思い、収録について聞いた。
◇似ているのは髪型?
「マッシュル」は、2020年1月に「週刊少年ジャンプ」で連載を開始した。魔法界を舞台に、魔法が使えない少年、マッシュ・バーンデッドが魔法学校に入学し、鍛え抜かれた筋肉の力でトップを目指す……というストーリー。
子供の頃から「週刊少年ジャンプ」を愛読しているという小林さん。「マッシュル」を読んで「懐かしさ」を感じるところもあったという。
「先生も『ボボボーボ・ボーボボ』『アイシールド21』が好きだと書かれていましたし、僕も好きで読んでいた作品なので、懐かしさを感じるところがあったのかもしれません。先生とは違う職業ですが、同じものを読んで育っている同士なので、懐かしい感覚があったんです。シリアスにバトルをしているけど、緩い空気のギャグが入る感じが、懐かしいと思っていました」
小林さんは「マッシュル」を読んで「安心感」も感じた。
「能力者の中で無能力者が頑張るという設定ですが、王道の設定を壊しているんですよね。続きが気になるんだけど、マッシュが置かれてる状況に対して、どうなっちゃうんだろう!?とはあまり思わなくて、大丈夫だ!と思える安心感が心地いいんです。リラックスして笑えて、格好いいし、そこが面白いですよね」
ジャンプ作品の主人公を演じるということで、喜びも大きかったというが、出演決定の連絡が届いた時はすぐに気がつかなかったという。
「マネジャーさんが最初、ドッキリを仕掛けようとしたようなんです。メールに作品とは関係ない資料が二つ添付されていて、『明日の資料です読んでおいてください』と書かれていて、1つ目を開いて資料を読み、、二つ目を開いたら真っ白なページだったんで、エラーかな?と思って、読まなかったんです。翌日、『昨日渡した資料見た?』と言われて『エラーでしたよ』と言ったら『いや、もっとちゃんと下までスクロールして!』となって(笑い)。スクロールしたら『決まりました』と書いてあり、え!?となりました。いろいろな驚きが重なって、やった!とすぐにはならなくて、後からじわじわ実感した感じですね」
人気作の主人公ということでプレッシャーも大きいようだが……。
「大人気作品ですし、読者の方の一人一人に声や演技のイメージもあるので、プレッシャーはあったのですが、僕の中で、マッシュにシンパシーを感じるところがあったんです。オーディションの段階から、ありがたいことに『マッシュをやりそうだね』と周りの役者からも言っていただき、リラックスできたところがありました。出演が決まってからも、業界内外で『そうだと思った』という好意的なリアクションをいただけたので、安心して、できたところもあります」
確かに、小林さんとマッシュは冷静なところなどが似ているようにも見える。似ているところを聞いてみると「髪型ですかね?」と笑顔で語る。
「この髪型は役が決まる前からなんですけど。出演が決まってから、別の作品で久しぶりにお会いした人に『あれ? そんな髪型だった? 作品に合わせているの?』と言われ、『前からだから!』とやり取りすることもありました(笑い)。はっちゃけないところとかは似ているかもしれませんね。オーディションの段階から、やりやすいな……と感じていましたし」
◇ボケる時は意識しすぎずに
「マッシュル」の魅力の一つはギャグシーンだ。マッシュの天然ボケに対して、寮で相部屋のフィン・エイムズがツッコむ。編入試験1位の実力のイケメンのランス・クラウン、直情型で何かと騒がしいドット・バレット、マッシュに好意を寄せるレモン・アーヴィンら個性的なキャラクターの会話も面白い。
コロナ禍ということもあり、収録は4人までしか一緒に収録できなかったが、シーンごとに役者が入れ替わりながら収録した。掛け合うキャラクターを演じる役者と一緒に収録できたこともあって、独特のテンポ感を表現できた。鋭いツッコミを入れるフィン役の川島零士さんに加え、ランス役の石川界人さん、ドット役の江口拓也さん、レモン役の上田麗奈さんらとの共演に刺激を受けた。
「相手がいないと生まれないテンポ感もありますし、ありがたい環境で演じさせていただきました。皆さんがすごい方ばかりなので、安心して、思いっきり楽しませていただいています。川島君の鋭いツッコミが心地いいんですよね。川島君が高低差をつけていろいろな角度でツッコんでくるんです。ドットはフィンと少し似てるけれども、パワータイプなので、とにかく圧がすごい。ツッコミでもタイプが違うのが面白いんです。レモンは、ただ可愛いだけではない、個性的なキャラクターです。ランスはお母さんのようです。ドリフで言ったら、加藤茶さんのように、全体を見渡してくれるんです。キリッと格好よく、とんちんかんなことを言うことでボケとして成立することもある。それぞれ色が違うけど、締めてくれるのはランスです。だから成立するんですね」
ボケる時は、意識しすぎないようにしている。
「ボケようと思ってボケるというよりは、マッシュとしては思ったことを素直に言ってるだけなので、それがとんちんかんで、ツッコまれる。だから、ボケようとしないようにしています。技術的な話になりますが、ちょっと力が入ると、1音目が少し強くなることがあるので、それを意識しないように、肩の力を抜いて普通に言うようにして、『これはボケだよ』とならないように意識しています。そこにツッコミで乗っかってきてくれて、後は流れで決まっていきます。マッシュも意外にツッコむこともありますし、シーンによって変わるのですが」
◇冷たい子にはしたくない
小林さんがマッシュを演じる中で一番大切にしているのは「優しさ」だ。
「マッシュはすごく優しい子なんです。自分の友達、家族を大事にするという優しさを一番大切にしています。マッシュは、相手を蹴落とそうとか負の感情がなくて、淡々としたせりふでも心の中で優しさを意識しています。相手のことを考えているけど、ちょっとズレているところもあるから、ツッコまれる。優しさ、素直さがしっかりある子なので、その部分を心がけています。冷たい子にはしたくないので」
確かに、一歩間違えれば、冷たく見えるかもしれないが、小林さんの演技もあって、マッシュからは優しさを感じる。
「無関心に聞こえないようにしようとしつつ、相手の声量に対して同じ声量で返しちゃうと、マッシュにはならないですし、そこを意識しています。技術的には、距離感やボリュームではなくて、音圧で温かみを出そうとしています」
マッシュはとにかく強い。力で相手をねじ伏せる。強すぎるから、戦っている時は、あまり声を出さないのかと思いきや、そういうわけでもないらしい。
「僕も最初、声を入れない方がいいのかな?と思っていたのですが、テストが終わった後、監督から『アクションシーンを格好よく見せたいので入れてください』というお話がありました。『入れてもらって、実際に使うかは考えますが、使う可能性もあるので、入れてください』ということだったんです。だから、ふん!とか息芝居を入れています。完成を見るまでは、どれが使われるのか分からないので、僕自身も楽しみにしています」
絶妙な温度感のマッシュを演じることは、小林さんにとって挑戦になっている。
「ほかの人たちが会話してる中で、一人だけトーンが落ちていますし、会話になってないこともあります。レモンやドットも会話してるようで、一方的に言ってるだけだから、会話になっていないんですけど(笑い)。同じトーンで返したくなるところを抑えるというのは、これまでなかった経験ですし、面白いですね」
独特のテンポ感から繰り出されるギャグ、熱い戦闘シーンなど小林さんの演技に期待が高まる。